限局性前立腺がん、手術 vs.経過観察の死亡率、有意差認められず
前立腺特異抗原(PSA)検査で限局性前立腺がんが発見された男性患者について手術群と経過観察群を比較した無作為化試験の結果、最短12年追跡の手術群の全死因死亡率および前立腺がん死亡率が経過観察群よりも有意な低下は認められなかったことが報告された。米国・ミネソタ大学のTimothy J. Wilt氏らが、PSA検査が普及した初期の患者731例(平均年齢67歳)を対象に行った試験結果で、絶対差は3%ポイント未満であったという。初期ステージの前立腺がん、とくにPSA検査で発見された腫瘍に関する治療をめぐっては、手術か経過観察かその有効性が明らかになっておらず議論の的となっていた。NEJM誌2012年7月19日号掲載報告より。