ICUせん妄患者へのハロペリドール、生存や退院増につながらず/NEJM
せん妄を有する集中治療室(ICU)入室患者において、ハロペリドールによる治療はプラセボと比較して、生存日数の有意な延長および90日時点の有意な退院数増大のいずれにも結び付かないことが示された。デンマーク・Zealand University HospitalのNina C. Andersen-Ranberg氏らが多施設共同盲検化プラセボ対照無作為化試験の結果を報告した。ハロペリドールはICU入室患者のせん妄治療にしばしば用いられるが、その効果に関するエビデンスは限定的であった。NEJM誌オンライン版2022年10月26日号掲載の報告。
研究グループは、急性症状でICUに入室したせん妄を有する18歳以上の成人患者を対象に、ハロペリドール治療がプラセボ治療と比較して、生存日数および退院数を増大するかどうかを検討した。試験は2018年6月14日~2022年4月9日に、デンマーク、フィンランド、英国、イタリア、スペインのICUで行われた。