左脚ブロックを伴う心筋症患者は左室機能が回復しにくい
左脚ブロックの患者は、心臓再同期療法(CRT)によって左室駆出率(LVEF)が改善することがある。ところが、左脚ブロックを伴うLVEF低下患者に対し最初に行われる治療は、ガイドラインに準じた薬物療法であり、CRTではない。一方で、LVEFの低下および左脚ブロックが、ガイドラインに準じた薬物療法にどの程度影響するかについてのデータは少ない。現在、CRT植込みの前に、少なくとも3ヵ月のガイドラインに準じた薬物療法が勧められており、これは薬物療法のみでもLVEF改善が期待されているからと考えられる。米国・Duke大学のEdward Sze氏らのグループによる本研究は、心筋症患者について、左脚ブロックの患者とその他のQRS波形を呈する患者におけるLVEFの改善率を評価した。Journal of American College of Cardiology誌2018年1月号に掲載。