血小板数が少ない症例に血小板輸血は?(解説:後藤信哉氏)
血小板数が5万を切ると出血性合併症は増える。自然出血も増えるかもしれない。そんな症例でも中心静脈にカテーテルを入れる必要がある場合はある。カテーテル挿入にエコーを利用するようになって、合併症リスクは減少している。カテーテル挿入は必要である。しかし、血小板数が低いときに、一時的にでも血小板輸血をするか? 日常臨床に直結した疑問である。この疑問に対してランダム化比較試験を行ったのが本研究である。血小板数1~5万の症例を対象とした。中心静脈カテーテル挿入前に血小板輸血をする群としない群にランダムに振り分けた。カテーテルによるGrade2~4の出血を主要エンドポイントとした。血小板輸血をしても、出血リスクは事前に設定した非劣性マージンを超えなかった。