糖尿病・代謝・内分泌科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:180

ホルモン補充療法、慢性疾患予防として支持されず/JAMA

 閉経後女性に対するホルモン療法は、症状の管理に有効な場合があるものの、慢性疾患の予防法としては適切でないことが、Women’s Health Initiative(WHI)試験の長期的追跡の結果から明らかとなった。米国・ブリガム&ウィメンズ病院のJoAnn E Manson氏らが、JAMA誌2013年10月3日号で報告した。米国では、当初、ホルモン療法は主に血管運動症状の治療法として用いられていたが、次第に冠動脈心疾患(CHD)や認知機能障害など加齢に伴う多くの慢性疾患の予防法とみなされるようになったという。現在も日常臨床で施行されているが、慢性疾患の予防におけるリスクやベネフィットに関する疑問は解消されずに残されたままだった。

抗精神病薬性の糖尿病、その機序とは

 第二世代抗精神病薬(SGA)により誘発される、インスリン分泌異常の主要機序について、オーストラリア・ウーロンゴン大学のKatrina Weston-Green氏らがレビューの結果を報告した。部分的な中枢および末梢神経でのムスカリンM3受容体(M3R)の阻害によると考えられ、M3Rが初期にインスリン分泌とグルコースホメオスタシスを破壊し、慢性治療中に次第にインスリン抵抗性や糖尿病に結びつく可能性があるという。CNS Drugs誌オンライン版2013年10月10日号の掲載報告。

糖尿病患者へのプラクティスナースの電話指導は有効か?/BMJ

 2型糖尿病患者の血糖コントロールについて、通常プラリマリ・ケアとプラクティスナース(いわゆる“特定看護師”)による電話指導介入も行った場合とを比較した結果、アウトカムに有意な差はなかったことが、オーストラリア・メルボルン大学のIrene D Blackberry氏らにより行われたクラスター無作為化試験「PEACH」の結果、示された。訓練を受けた看護師による電話指導は、2型糖尿病の血糖や血圧、脂質を改善することが示されているが、実際の一般診療(GP)でのプラクティスナースによる効果については、これまで検討されていなかった。結果を踏まえて著者は「処方権のない看護師にゼネラリストの役割継続に加えて目標達成指導の役割を課しても、成果は得られないことが判明した」と結論している。BMJ誌オンライン版2013年9月18日号掲載の報告より。

低血糖を減少できる自動停止機能付きのインスリンポンプ/JAMA

 無自覚性低血糖がみられる1型糖尿病患者の低血糖イベントの管理において、自動停止機能付きインスリンポンプは標準的なインスリンポンプに比べ高い有効性を発揮することが、オーストラリア・プリンスマーガレット小児病院のTrang T Ly氏らの検討で示された。1型糖尿病の治療では低血糖が重大な問題となる。自動停止機能付きインスリンポンプは、すでにその安全性や血糖値が低血糖域にある時間を短縮することが確認されているが、実際に外来患者において重大な低血糖イベントの発生を低減するかは知られていなかった。JAMA誌2013年9月25日号掲載の報告より。