糖尿病・代謝・内分泌科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:183

SGLT2阻害薬追加、血糖管理不良な2型糖尿病に有用/Lancet

 ナトリウム/グルコース共輸送体(SGLT)2阻害薬カナグリフロジン(canagliflozin)は、メトホルミン単独では血糖管理が十分でない2型糖尿病患者に対する追加治療として良好な血糖改善効果を発揮し、忍容性も良好なことが、米国・ペニントン生物医学研究所のWilliam T Cefalu氏らが行ったCANTATA-SU試験で示された。メトホルミンへの上乗せが可能な既存薬の多くは体重増加や低血糖の懸念があるが、SGLT2の阻害という作用機序はこれらの問題を回避し、また尿糖排泄の促進作用により総カロリーの消費が進むため体重が減少する可能性もあるという。一方、本薬剤には軽度の浸透圧利尿がみられるため、頻尿や多尿の懸念があるという。Lancet誌オンライン版2013年7月12日号掲載の報告。

患者自身による「きめ細やかな基礎インスリンの用量調節」がカギ!

 2013年7月9日(火)、サノフィ株式会社による「2型糖尿病の最適な血糖コントロール」をテーマとしたメディアセミナーが開催された。演者の東京医科大学内科学第三講座 主任教授の小田原 雅人氏は、6月21日~25日に米国シカゴで開催された米国糖尿病学会(ADA)年次学術集会において発表されたATLAS(Asian Treat to target Lantus Study)の意義について語り、「血糖コントロールが不十分な患者自身が基礎インスリンの用量調節を行った場合でも、良好な血糖コントロールが得られることが明らかになった」と述べた。

中断機能が付いたインスリンポンプ、夜間低血糖イベントを37.5%減少/NEJM

 低血糖の閾値を感知する機能が付いたインスリンポンプは、毎日複数回を要するインスリン注射に匹敵する血糖管理の利点を有するが、重篤な夜間低血糖リスクを有意に低下するかについては明らかではなかった。そこで米国・Park Nicollet国際糖尿病センターのRichard M. Bergenstal氏ら研究グループは、あらかじめ設定した血糖値でインスリン注入が一時的に停止する中断機能(最長2時間)を加えて、その有用性を検証する無作為化試験を行った。その結果、同機能を加えることで、夜間低血糖が有意に低下したことを報告した。NEJM誌オンライン版2013年6月22日号掲載の報告より。

今、学ぶ 『小児1型糖尿病の実態』

 2013年7月2日(火)都内にて、「小児1型糖尿病の実態」をテーマにセミナーが開かれた(サノフィ株式会社開催)。演者である駿河台日本大学病院の浦上 達彦氏(小児科 准教授)は、インスリンポンプやBBTが治療の主流になっている現状に触れたうえで、「子どもでも、ライフスタイルや血糖値の動きを見ながら、患者さんに合わせて注射法を選択する時代がきている」と述べた。

過体重・肥満の2型糖尿病患者、生活習慣介入強化では心血管リスクは低下しない/NEJM

 過体重・肥満の2型糖尿病患者に対し、生活習慣介入を強化し体重減少を図っても、心血管イベントの発生率は減少しなかったことが明らかにされた。米国・ブラウン大学ワーレンアルパートメディカルスクールのRena R. Wing氏ら「Look AHEAD研究グループ(糖尿病健康アクション)」が報告した。過体重・肥満の2型糖尿病患者には体重減少が推奨されているが、これまで体重減少が心血管疾患へ及ぼす長期的な影響について明らかではなかった。NEJM誌オンライン版2013年6月24日号掲載の報告より。

軽度~中等度肥満の2型糖尿病患者への胃バイパス術vs.生活習慣+薬物治療/JAMA

 軽度~中等度肥満の2型糖尿病患者について、生活習慣および薬物治療に加えて胃バイパス術を行うことで、目標血糖値・LDL-C・収縮期血圧がより達成可能であることが、米国・ミネソタ大学のSayeed Ikramuddin氏らによる無作為化試験の結果、示された。糖尿病患者にとって血糖・血圧・コレステロールのコントロールは重要であるが、そのベストな目標値達成方法は明らかになっていなかった。米国糖尿病学会の治療ガイドラインでも、直近の無作為化試験結果を踏まえて、胃バイパス術は推奨に見合わないものとされているという。JAMA誌2013年6月5日号掲載の報告より。