糖尿病・代謝・内分泌科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:186

0カロリー表示でもダメ?ダイエット炭酸飲料と2型糖尿病のリスク

 ダイエット炭酸飲料の消費量が多いほど2型糖尿病発症リスクが高まることが、日本人男性を対象にした検討で明らかになった。たとえ、ゼロカロリー表示でも、ダイエット炭酸飲料を週に1本以上飲むことは、2型糖尿病の予防に効果的とはいえないようだ。本研究は、金沢医科大学の櫻井 勝氏らによる検討で、European Journal of Nutrition誌オンライン版2013年4月11日号に掲載された。

1型糖尿病への抗インターロイキン1薬単独投与、β細胞機能の改善効果示せず/Lancet

 発症後間もない1型糖尿病患者に対する、抗インターロイキン1薬の単独投与について、β細胞機能の改善効果は示されなかったことが報告された。米国・ミネソタ大学のAntoinette Moran氏らが、約140例について行った、2つの無作為化試験の結果、明らかにしたもので、Lancet誌オンライン版4月5日号で発表した。1型糖尿病は先天免疫が発症に寄与している自己免疫疾患であるが、これまで先天免疫のキーメディエーターであるインターロイキン1を遮断するということに関して、無作為化対照試験は行われていなかったという。

メラトニン分泌の低下が2型糖尿病発症リスクを増大/JAMA

 メラトニン分泌の低下と2型糖尿病発症リスクの増大が独立して関連していることが明らかにされた。米国・ハーバード公衆衛生大学院のCiaran J. McMullan氏らが行った症例対照研究の結果で、夜間のメラトニン分泌低下とインスリン抵抗性の増大との関連も明らかになったという。メラトニンは体内時計のコントロール下にあり、一般的には夜間の就寝後3~5時間で分泌はピークに達し日中はほとんど産生されない。先行研究において、メラトニンの糖代謝における役割の可能性が示唆され、またゲノムワイド研究ではメラトニン受容体の機能喪失と2型糖尿病発症率との関連などが報告されていたが、メラトニン分泌と2型糖尿病との関連を前向きに検討した報告はなかった。JAMA誌2013年4月3日号掲載の報告。

【ご案内】「測ることからはじめる 糖尿病の予防と治療」広島と長野で6月開催

 日本糖尿病協会とサノフィは9日、6月に糖尿病について学ぶイベント「測ることからはじめる 糖尿病の予防と治療」を開催することを発表した。イベントはそれぞれ、6月16日(日)に紙屋町シャレオ(広島県広島市)にて、また、6月30日(日)にアリオ上田(長野県上田市)にて開催する。

〔CLEAR! ジャーナル四天王(82)〕 2型糖尿病患者に対して冠動脈カルシウム・スコアは有用な検査か?

 従来の冠危険因子の中でも糖尿病の危険度は高く、高血圧や脂質異常症の治療ガイドラインのリスク層別化でも糖尿病のリスク比重はより重く設定されている。すなわち、糖尿病である対象者は心血管疾患発症の一次予防よりも二次予防に近い治療管理の適応となる。このような状況で、糖尿病患者の中でもより高リスクのグループを同定できないかとの数多くの試みがなされている。

ペンニードル 32Gテーパーが内径を広くする改良を発表

 ノボ ノルディスク ファーマは4日、糖尿病治療や成長ホルモン治療などの自己注射に使用する「ペンニードル 32Gテーパー」を改良したと発表した。針の細さ(外径)を32G(ゲージ)に維持しつつ、内径を30Gの針と同程度に広くすることで、注入時に必要な力が約30%減少した。  ペンニードル 32Gテーパーは、2005年、世界で最も細いペン型注入器用注射針として発売された。ペンニードル 32Gテーパーは現在、インスリン製剤やGLP-1製剤、成長ホルモン製剤などの自己注射に使用されている。インスリン注射においては1日に数回注射する必要がある患者もいるため、自己注射の痛みを軽減する必要がある。そのためは針の細さが重要となるが、針を細くすることで強度が損なわれたり、内径が狭まることにより流入量が少なくなり、注入時に強い力が必要になったり、痛みが増したりする。同社ではペンニードル 32Gテーパーに2006年、針折れを防ぐために針の根元の構造を改良し、今回はさらに、内径を広くする改良を加えたという。

冠動脈石灰化スコア、2型糖尿病患者のリスク評価に有用/BMJ

 冠動脈石灰化(CAC)スコア≧10の2型糖尿病患者は、<10の患者に比べ全死因死亡および心血管イベントの複合転帰の発生リスクが有意に高いことが、カナダ・マウントサイナイ病院(トロント市)のCaroline K Kramer氏らの検討で示された。一般人口を対象とした大規模な前向き試験により、CACスコアは心血管イベントの発生を予測し、リスクの再評価に有用なことが示されているが、これらの試験の多くは糖尿病患者を除外しているため、2型糖尿病患者におけるCACスコアの役割は不明であった。糖尿病患者の心血管リスクは広範にわたることから、CACスコアの転帰予測能の評価が求められていた。BMJ誌オンライン版2013年3月25日号掲載の報告。

高力価スタチン服用者、急性腎障害による入院リスクが高い/BMJ

 慢性腎障害がみられない患者の場合、高力価スタチン服用者は低力価スタチン服用者に比べ急性腎障害による入院率が有意に高いことが、カナダ・ブリティッシュ・コロンビア大学のColin R Dormuth氏らの検討で示された。スタチンの腎臓に対する有害作用の可能性を示唆する研究がいくつかあるが、スタチンによる急性腎障害に関する検討はこれまで行われていなかったという。BMJ誌オンライン版2013年3月20日号掲載の報告。