糖尿病・代謝・内分泌科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:189

低血糖を減少できる自動停止機能付きのインスリンポンプ/JAMA

 無自覚性低血糖がみられる1型糖尿病患者の低血糖イベントの管理において、自動停止機能付きインスリンポンプは標準的なインスリンポンプに比べ高い有効性を発揮することが、オーストラリア・プリンスマーガレット小児病院のTrang T Ly氏らの検討で示された。1型糖尿病の治療では低血糖が重大な問題となる。自動停止機能付きインスリンポンプは、すでにその安全性や血糖値が低血糖域にある時間を短縮することが確認されているが、実際に外来患者において重大な低血糖イベントの発生を低減するかは知られていなかった。JAMA誌2013年9月25日号掲載の報告より。

食後血糖値と全身性掻痒症の関連が明らかに

 食後血糖値と全身性掻痒症には正の関連性があり、糖尿病患者では良好な食後の血糖コントロールが、全身性掻痒症を軽減することに有益性をもたらす可能性があることが、台湾国立大学病院のMei-Ju Ko氏らによる検討の結果、明らかになった。これまで、糖尿病患者において掻痒は頻度の高い症状にもかかわらず、血糖コントロールとの関連についてはほとんど明らかにされていなかったという。European Journal of Dermatology誌オンライン版2013年9月3日号の掲載報告。

高血圧・糖尿病患者のアドヒアランスは退職後に低下する

 日常生活の変化が、服薬アドヒアランスにどの程度影響するのかは不明である。ロンドン大学のMika Kivimaki氏らは、高血圧や2型糖尿病患者における服薬アドヒアランスの変化に退職が関連しているかどうかを調査した。その結果、高血圧では男女とも、2型糖尿病では男性において退職後の服薬アドヒアランスの低下が認められた。Canadian Medical Association Journal誌オンライン版2013年9月30日版に掲載。

DPP-4阻害薬、糖尿病の虚血性イベント増減せず/NEJM

 DPP-4阻害薬サキサグリプチン(商品名:オングリザ)は、心血管イベント既往またはリスクを有する2型糖尿病患者の治療において、心不全入院率は上昇するが虚血性イベントは増大も減少もしなかったことが、米国・ハーバードメディカルスクールのBenjamin M. Scirica氏らによるSAVOR-TIMI 53試験の結果、示された。著者は「サキサグリプチンは糖尿病患者において、血糖コントロールを改善するが、心血管リスクを低下させるにはその他のアプローチが必要である」と結論している。本研究は、2013年9月2日、オランダ・アムステルダム市で開催された欧州心臓病学会(ESC)で報告され、同日付けのNEJM誌オンライン版に掲載された。

DPP-4阻害薬、糖尿病の心血管リスク増大せず/NEJM

 新規DPP-4阻害薬アログリプチン(商品名:ネシーナ)は、直近の急性冠症候群(ACS)既往歴のある2型糖尿病患者の治療において、心血管リスクを増加させずに糖化ヘモグロビン(HbA1c)を改善することが、米国・コネチカット大学のWilliam B. White氏らが行ったEXAMINE試験で示された。糖尿病患者では、血糖値の改善により細小血管合併症リスクが低下する可能性があるが、大血管イベントへの良好な効果は示されておらず、米国FDAをはじめ多くの国の監督機関は、新規の抗糖尿病薬の承認前後で、心血管系の安全性プロフィールの包括的な評価を求めている。本研究は、2013年9月2日、オランダ・アムステルダム市で開催された欧州心臓病学会(ESC)で報告され、同日付けのNEJM誌に掲載された。