SGLT2阻害薬は非糖尿病CKDにおいてもなぜ腎イベントを軽減するか?(解説:栗山哲氏)
SGLT2阻害薬に関するこれまでのシステマティックレビューやメタ解析は、2型糖尿病(diabetes mellitus:DM)患者を中心に検討されてきた。本論文では、非DM患者の登録割合が多い最近の大規模研究EMPA-KIDNEY、DELIVER、DAPA-CKD加えて、2022年9月の時点における13の大規模研究、総計9万409例(DM 7万4,804例[82.7%]、非DM 1万5,605例[17.3%]、平均eGFR:37~85mL/min/1.73m2)を解析した。本研究は、DMの有無によりSGLT2阻害薬の心・腎保護作用に差異があるか否かを膨大な症例数で解析した点が新しい。