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Dr.岩田の感染症アップグレードBEYOND<上巻>

ロールモデルは存在しない。自らのフィロソフィーで道を拓け!

シリーズ名
Dr.岩田の感染症アップグレード
診療科
感染症内科 
収録内容
第1回「抗菌薬の危うい未来」
第2回「感染臓器と原因微生物、そして?」
第3回「薬理学を武器にせよ」
第4回「市中肺炎に潜む罠」
講師
岩田 健太郎
収録時間
142分
価格
8,250円(税込)
発行日
2013-02-18
商品コード
CND0190

第1回「抗菌薬の危うい未来」


前シリーズ「感染症アップグレード」では、抗菌薬の多くの間違った使い方を指摘してきました。あれから数年、日本の感染症診療は大きくレベルアップしました。
にも関わらず未だに見当違いの診断、不適切な抗菌薬使用は後を絶ちません。日常臨床で毎日のように処方される抗菌薬のことを、私たちは思いの外何も知らないのです。
今回は、そもそも抗菌薬は何か、その目的とリスクはどのこにあるのか、そして、抗菌薬を取り巻く現状と問題点を詳しく解説し、これからの感染症診療への道筋をしめします。

第2回「感染臓器と原因微生物、そして?」

感染症の患者さんについてよく指導医が尋ねる「体温は?」「CRPは?」「白血球は?」といった質問。日本の感染症診療の現場では伝統的にこれらのパラメータが重要視されてきたのです。
しかし感染症診療において、本当に必要な情報は、体温でもCRPでも白血球数でも知ることが出来ません。それではいったいどうすればいいのでしょうか?
基礎中の基礎でありながら無下にされてきた感染症診療の考え方を再確認しましょう。

第3回「薬理学を武器にせよ」

抗菌薬を使う上で、「薬理学なんて役に立たないよ」と思っているあなた。それは、役に立たないではなく、役に立てていないのです。
抗菌薬を選ぶときに、PKの知識がないと失敗します。投与量や投与回数を考える上で、PDを無視しては確実な治療効果を得ることはできません。
そしてなにより、現実の臨床で出会う様々な病態、例えば、第1選択薬はアレルギーがあって使えない、第2選択薬は腎不全で使えない、そんな複雑な状況に立ち向かうためにも、薬理学は大きな武器になるのです。
一味違う抗菌薬の使い方を是非身につけてください。

第4回「市中肺炎に潜む罠」

普段、院内でよく見る肺炎、特に市中肺炎をしっかりマネジメントできるようになれば、他の全ての感染症マネジメントに応用が利きます。
まずはこの市中肺炎をしっかり押さえましょう。とはいえその診断は一筋縄では行きません。典型的な症状がないもの、肺炎に見えて肺炎でないものなど、ピットフォールは多く、これらに注意することが大切です。
また、原因微生物の考え方と、抗菌薬の選択も重要です。今回はそれらを解説するとともに、肺炎球菌性肺炎に第一選択薬となるペニシリン、日本では誤用が甚だしいマクロライドについても詳説します。

岩田 健太郎 ( いわた けんたろう )氏 神戸大学 感染症内科 教授

1997年島根医科大学卒業、沖縄中部病院研修医。1998年ニューヨーク市コロンビア大学セントルークス・ルーズベルト病院内科研修医。2001年米国内科専門医、ニューヨーク市ベス・イスラエル病院感染症フェロー。2002年ロンドン大学熱帯医学衛生学修士課程入学。2003年中国北京SOSクリニック家庭医、米国感染症専門医。2004年より亀田総合病院総合診療部感染症内科。2008年より現職。神戸大学都市安全研究センター 医療リスクマネジメント分野。神戸大学大学院医学研究科 微生物感染症学講座感染治療学分野を兼任。 著書:『抗菌薬の考え方・使い方』(中外医学社 共著)、『悪魔の味方 米国医療の現場から』(克誠堂出版)、『感染症外来の帰還』(医学書院)など多数。