「診断の8割は問診でつく」と昔から言われます。しかし、日常の診療では患者さんの話を漠然と聞いていたり、検査・画像診断データに振り回されたりと、非効率な診療に疑問を感じていませんか?そんなときは、病歴・身体所見にキーワードを見い出し診断を絞り込む、“山中流 攻める問診術”です。最初の3分間で、患者さんの話から3つ程度に鑑別を絞り込み、そして確定診断を裏付けるための積極的な問診を展開!疾患のキーワードを覚えれば、Snap Diagnosis(一発診断)もできます。推理小説のごとく、診断が愉しくなること間違いなしの問診術を伝授します!
「総論 "攻める”問診とは」
“草食系救急内科医”山中克郎先生の新シリーズ。病歴・身体所見にキーワードをみいだし、確定を絞り込む問診術「攻める問診」の極意を披露。最初の3分で患者さんの話を聞き3つ程度の鑑別診断を想起。そして診断を裏付けるために積極的な問診を展開します。
「女性の腹痛 ~こんなこと聞いていいのかな?~」
【症例】21歳女性。9日前に右下腹部痛を発症。一旦軽快するも、5日前から下痢、嘔吐。3日前から右下腹部痛を再発。体温は39.7℃、性器出血あり、歩行時の振動が下腹部に響く。この患者さんを攻める問診で鑑別診断してみましょう。
「胸腹部痛 ~的外れのコンサルト~」
【症例】43歳女性。2週間前に咳・発熱・咽頭痛と息苦しさを感じるがすぐに快復。一昨日、右側腹部痛と右肩痛、胸膜刺激痛があり、救急外来でNSAIDsを処方される。今朝から痛みが増悪し、再度救急外来へ。この患者さんを鑑別診断してみましょう。
「めまい ~朝からめまい~」
【症例】79歳女性。朝、突然めまいを発症。最初はトイレまで歩けたが、直ぐに歩くことも困難になる。上胸部に違和感があり、左下肢腫脹がある。既往歴は10年前に子宮癌。2ヶ月前に心筋梗塞を発症。この患者さんを鑑別診断してみましょう。
「一発診断 34歳女性 5日前から40℃の発熱」
【症例】34歳女性。5日前から40℃の発熱。右手の親指に皮下出血、結膜に点状出血がある。実際の症例をもとに貴方の一発診断力を試し、診断ロジックを確認しましょう。
「一発診断 51歳男性 めまい」
【症例】51歳男性。めまいで救急外来を受診。手の指に特徴的な所見があります。病歴に小学生の時に心室中隔欠損の手術歴がある。病歴や身体所見から一発で診断をつけるSnap Diagnosis(一発診断)。今回も実際の症例をもとに貴方の一発診断力を試し、診断ロジックを確認しましょう。
「一発診断 46歳女性 爪白癬が良くならない」
【症例】46歳女性。近医で爪白癬を治療中も良くならない。手の爪にポツポツ白いものと、脚の指にも特徴的な所見がある。あなたはこの所見から疾患を特定できますか?