HIV母子感染予防への抗レトロウイルス療法の有用性/NEJM
妊娠期間中の抗レトロウイルス療法(ART)は、ジドブジン単独療法と比較してHIVの母子感染率を有意に低下させたが、母親と新生児の有害転帰リスクの増加も認められた。米国・ジョンズ・ホプキンス大学医学部のMary G. Fowler氏らが、無症候性HIV感染妊婦を対象としたThe Promoting Maternal and Infant Survival Everywhere (PROMISE)試験の結果、報告した。ARTはHIV母子感染の予防に有効であるが、妊娠の転帰に悪影響を及ぼすことが示された研究も散見される。CD4高値のHIV感染妊婦における、ジドブジン+ネビラピン単回投与とARTの、母子感染予防効果と安全性を比較した無作為化試験は十分ではない。NEJM誌オンライン版2016年11月3日号掲載の報告。