レジオネラ症への効果、キノロン・マクロライド・2剤併用で比較

レジオネラ症は、レジオネラ肺炎を引き起こす。レジオネラ肺炎は市中肺炎の1~10%を占め、致死率は6.4%という報告もある。『JAID/JSC感染症治療ガイド2023』では、第1選択薬として、キノロン系抗菌薬(レボフロキサシン、シプロフロキサシン、ラスクフロキサシン、パズフロキサシン)、マクロライド系抗菌薬(アジスロマイシン)が推奨されている。しかし、これらの薬剤による単剤療法や併用療法の有効性の違いは明らかになっていない。そこで、忽那 賢志氏(大阪大学大学院医学系研究科 感染制御学 教授)らの研究グループは、DPCデータを用いて、レジオネラ症に対するキノロン系抗菌薬単独、マクロライド系抗菌薬単独、これらの併用の有効性を比較した。その結果、併用療法と単剤療法には有効性の違いがみられなかった。本研究結果は、International Journal of Infectious Diseases誌オンライン版2024年2月15日号で報告された。