ザリガニから重篤な皮膚感染症の原因菌:日本でブルーリ潰瘍が増加
熱帯および亜熱帯地域ではよくみられるブルーリ潰瘍の発症例が、近年、日本で増加しているという。ブルーリ潰瘍(アフリカ・ウガンダのブルーリ地方で多く報告されたことで命名)は、細菌の一種である抗酸菌のMycobacterium(M.) ulceransを原因とする重篤な皮膚感染症であるが、これまで環境中からの病原菌の検出には至っていなかった。福島県立医科大学医学部皮膚科学講座の大塚 幹夫氏らは、まれな症例であった家族3人の同時発生例について調査した結果、居宅の裏庭にある流れが停滞した水路で捕獲したザリガニから同病原菌が有するのと同一の遺伝子を検出したという。JAMA Dermatology誌オンライン版2013年11月6日号の掲載報告。