ワクチン接種者、オミクロンへの中和能が低下してもT細胞免疫は維持
感染力の高いオミクロン株の出現や、新型コロナの既感染者またはワクチン接種者の中和能の低下がみられることから、新たな変異株への免疫防御力を推定するために細胞性免疫の研究が重要である。イタリア・サンタルチア財団Istituto di Ricovero e Cura a Carattere ScientificoのLorenzo De Marco氏らが、新型コロナに対して感染またはワクチンによる免疫を持つ人を対象にオミクロン株に対するT細胞応答性を調べた結果、スパイクタンパク質の変異にもかかわらず、オミクロン株が免疫系の細胞成分によって認識されることがわかった。すなわち、重症化予防効果は持続する可能性が示唆された。JAMA Network Open誌2022年4月22日号に掲載。