内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:510

DPP-4阻害薬がよく効く患者の特徴

 2型糖尿病患者において、DPP-4阻害薬による治療12ヵ月後に高い有効性を示すのは、肥満でない患者、冠動脈疾患を持っていない患者であることが、徳島大学の八木 秀介氏らの研究により明らかになった。また、DPP-4阻害薬の長期の有効性は、治療3ヵ月後のHbA1cの低下によって予測することができるという。Diabetes and metabolism journal誌2015年8月号(オンライン版2015年7月21日号)の報告。

高齢者の認知機能に運動は影響しない?/JAMA

 ほとんど体を動かさない高齢者(sedentary older adults)を対象に、24ヵ月にわたる適度な運動プログラム介入 vs.健康教育プログラム介入を比較した結果、総合/特定領域認知機能の改善について有意な差はみられなかったことが示された。Kaycee M. Sink氏らが1,635例を対象に行った無作為化試験LIFEの結果、報告した。JAMA誌2015年8月25日号掲載の報告より。

働き過ぎは、脳卒中のリスク!(解説:桑島 巌 氏)-408

長時間労働と心血管疾患発生との関連を調べたメタ解析研究は数多い。しかし、メタ解析にはネガティブな結果は出版されないために、結果にバイアスがかかるという大きな短所がある。また、疾病の存在そのものが労働時間に影響する逆因果関係や、そして追跡研究では避けられない交絡因子を除くことも難しいなどの欠点も有している。とくに、職場でのポストは交絡因子として結果に影響する可能性は少なくない。

思春期の電子タバコ使用が喫煙開始年齢を早める?/JAMA

 米国ロサンゼルスの高校生(14歳)を対象とした追跡調査の結果、eシガレット(電子タバコ)を吸ったことがあると回答した学生は、吸ったことがないと回答した学生と比べて、翌年中にタバコ(葉巻、水タバコを含む可燃性のもの)を吸い始める人が多い傾向が明らかになった。南カリフォルニア大学のAdam M. Leventhal氏らによる報告で、著者は「電子タバコ使用がタバコを吸い始めることと関連しているのかについて、さらなる調査研究が必要だ」と述べている。米国の若者の間では、電子タバコによるニコチン曝露がますます一般的になってきているという。JAMA誌2015年8月18日号掲載の報告より。

肥満を引き起こす遺伝子のメカニズムが判明/NEJM

 ゲノムワイド研究の進展により、疾患関連の遺伝子座の特定が可能となっている。FTO遺伝子座は、肥満症との遺伝的関連が最も強いことが知られているが、その関連メカニズムは明らかになっていない。米国ハーバード・メディカル・スクールのMelina Claussnitzer氏らは、ヒトおよびマウスを用いた検討から、脂肪細胞の熱産生抑制と関連するFTOアレル遺伝子の存在、およびその基本メカニズムを明らかにした。NEJM誌オンライン版2015年8月19日号掲載の報告。

リラグルチド、肥満糖尿病患者の減量に有効/JAMA

 過体重/肥満(BMI 27.0以上)の2型糖尿病患者へのリラグルチド皮下注3.0mg(商品名:ビクトーザ)1日1回投与は、プラセボと比較して56週の間、有意な体重減少が認められ、5%以上または10%超の減量達成者の割合も有意に多かったことが示された。英国・レスター大学のMelanie J. Davies 氏らが、二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験の結果、報告した。体重の5~10%減少は、2型糖尿病および糖尿病関連の合併症を改善することが示唆されているが、現時点では、安全性、有効性が認められた体重コントロール薬はない。著者は今回の結果を踏まえて、さらなる検討を行い、より長期的に有効性、安全性を評価する必要があるとまとめている。JAMA誌2015年8月18日号掲載の報告。