内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:557

薬物依存、1回の簡易介入では効果なし/JAMA

 薬物依存症患者に対して、電話を使った1回の動機付け面接といった簡易介入(brief intervention)では、通常のケアと比べて効果は期待できないことが、無作為化比較試験の結果、明らかにされた。米国・ワシントン大学のPeter Roy-Byrne氏らが、無保険者などへのセーフティネットとして機能する公的なプライマリ・ケア機関の利用患者868例を対象に行った試験の結果、報告した。結果を踏まえて著者は、「簡易介入を、セーフティネットを活用して大規模に行う方法には注意が必要であることを示す結果だった」とまとめている。JAMA誌8月6日号で発表した。

ピロリ除菌、糖尿病だと失敗リスク2倍超

 Helicobacter pylori(HP)の除菌において、糖尿病の存在が抗菌薬の有効性を低下させることが懸念されている。新潟大学の堀川 千嘉氏らは、糖尿病患者の除菌失敗リスクに及ぼす糖尿病の影響を調べるためにメタ解析を行った。その結果、糖尿病患者のHP除菌失敗リスクが非糖尿病者に比べて高いことが確認され、糖尿病患者のHP除菌での治療延長や新たな除菌レジメン開発の必要性が示唆された。Diabetes research and clinical practice誌オンライン版2014年7月23日号に掲載。

違法薬物使用への簡易介入は効果なし/JAMA

 プライマリ・ケアのスクリーニングで特定した不健全な薬物使用について、簡易介入(brief intervention)では効果がないことが明らかにされた。米国・ボストン大学公衆衛生大学院のRichard Saitz氏らが無作為化試験の結果、報告した。米国では、不健康なアルコール摂取への介入効果をエビデンスの1つとして、違法薬物使用および処方薬誤用についての大がかりなスクリーニングと簡易介入が行われているという。しかし有効性のエビデンスはなく、プライマリ・ケアでは一般的な予防サービスとしてそうした介入を推奨していなかった。JAMA誌2014年8月6日号掲載の報告。

消化管・頭蓋内出血リスクの新たな予測法/BMJ

 英国・ノッティンガム大学パーク大学キャンパスのJulia Hippisley-Cox氏らが開発した出血リスク予測のアルゴリズム「QBleed」は、抗凝固薬の使用・非使用患者の上部消化管出血および頭蓋内出血の絶対リスク予測に有用であることが報告された。著者は、「このアルゴリズムをプライマリ・ケアで用いるため、臨床アウトカムと費用対効果についてさらなる検討を行う必要がある」とまとめている。BMJ誌オンライン版2014年7月28日号掲載の報告より。

機能性便秘へのプロバイオティクスの効果

 機能性便秘に対するプロバイオティクス治療の研究が増加してきている。英国キングス・カレッジ・ロンドンのEirini Dimidi氏らは、ランダム化比較試験(RCT)の系統的レビューとメタ解析より、成人機能性便秘患者における腸管通過時間、排便量、便秘症状に対するプロバイオティクスの効果を検討した。その結果、とくにビフィドバクテリウム・ラクティスの有効性が示され、プロバイオティクスが全腸管通過時間、排便頻度、便の硬さを改善する可能性が示唆された。一方、これらのデータは、高い異質性とバイアスのリスクのため、解釈には注意が必要としている。The American journal of clinical nutrition誌オンライン版2014年8月6日号に掲載。