秋田県立脳血管研究センターの鈴木 一夫氏らは、秋田県脳卒中発症登録における1995年~2004年の新規発症例(2万8,781例)の脳画像を評価し、日本における出血性脳卒中の割合は欧米諸国の約2倍であることを報告した。Neurological sciences誌オンライン版2014年8月10日号に掲載。
対象症例を脳画像により脳梗塞(1万8,018例、62.6%)、脳出血(7,423例、25.8%)、クモ膜下出血(3,340例、11.6%)の3つに分類した。脳梗塞および脳出血はそれぞれ病変領域で分類し、クモ膜下出血は破裂動脈瘤の場所により3つに分類した。
主な結果は以下のとおり。
・日本における出血性脳卒中の割合は37.4%であり、欧米諸国の約2倍であった。
・脳梗塞のうち、ラクナ梗塞が5,437例(30.2%)、皮質梗塞が6,121例(34.0%)、テント下梗塞が2,703例(15.0%)であった。
・脳出血のうち、被殻出血が1,379例(18.6%)、視床出血が2,251例(30.3%)、皮質下出血が1,204例(16.2%)であった。
・破裂脳動脈瘤の場所は性別により異なり、女性では内頸動脈の割合が最も高く(40.8%)、男性では前交通動脈の割合が最も高かった(46.8%)。
(ケアネット 金沢 浩子)