神経内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:102

認知症と自殺との関係

 認知症と診断された患者における自殺念慮の存在、促進因子、保護因子について、英国・プリマス大学のGary Hodge氏が、文献レビューおよびデータ統合を行った。本レビューでは、どのような因子が自殺念慮のリスク上昇に影響を及ぼすかを考慮し、認知症での死亡を議論する際、選択の道徳性と倫理性への反映を試みた。Dementia(London, England)誌オンライン版2018年9月14日号の報告。

薬剤耐性てんかん患者に対するEPA、DHAの無作為化二重盲検比較試験

 オメガ3脂肪酸(EPA、DHA)は、神経機能の維持および調整に重要な役割を果たしていると知られており、抗けいれん効果を有するとのエビデンスがある。スーダン・ハルツーム大学のFatma A. S. Ibrahim氏らは、薬物治療抵抗性てんかん患者の発作率に対するEPA、DHAの効果について検討を行った。Epilepsy & Behavior誌オンライン版2018年8月28日号の報告。

日本人高齢者のライフスタイル活動と認知症リスク

 高齢化や慢性疾患状態の増加に伴い、認知症の有病率は上昇している。国立長寿医療研究センターの島田 裕之氏らは、日本の地域在住の高齢者における、日常生活や社会的役割を含むライフスタイル活動と認知症発症との関連について調査を行った。Geriatrics & Gerontology International誌オンライン版2018年8月21日号の報告。

地方病院の認知症やせん妄患者に対するボランティア介入が再入院率に及ぼす影響

 地方の急性期病院における、認知症、せん妄、せん妄リスクを有する患者に対するパーソン・センタード(person-centered)のボランティアプログラムが臨床アウトカムに及ぼす影響について、オーストラリア・Southern NSW Local Health DistrictのAnnaliese Blair氏らが検討を行った。International Psychogeriatrics誌オンライン版2018年8月13日号の報告。

“酒は百薬の長されど万病の元”という故事は飲酒の健康への利害を端的に語っており、認知症も例外にあらず!(解説:島田俊夫氏)-908

高齢者の認知症が大きな社会問題としてクローズアップされている。2018年8月1日にBMJ誌に掲載されたフランス・パリ・サクレー大学のSeverine Sabia氏らの「Whitehall IIコホート研究」の結果は、飲酒と認知症の関連を取り上げた時宜にかなう論文で興味深く、この小稿で取り上げた。これまで過度な飲酒が身体に悪影響を及ぼすことは広く周知されている。一般的に適量の飲酒は認知症に関して低リスク1)と考えられてきたが、詳細については不明な点も多い。

寝返りができない軽症型SMAの現実

 2018年8月27日、バイオジェン・ジャパン株式会社は、脊髄性筋萎縮症治療薬ヌシネルセンナトリウム(商品名:スピンラザ髄注12mg)が発売から1年を超えたのを期し、「新薬の登場により、SMA治療が変わる」をテーマとする、第2回目のメディアセミナーを都内で開催した。セミナーでは、主に成人の脊髄性筋萎縮症(以下「SMA」と略す)患者について、日常の様子や治療効果などの説明が行われた。

認知症診断を告知すべきタイミングに関する調査

 最近の認知症関連の分野において、早期診断の議論は、タイムリーな診断を行う方向へ向かっている。タイムリーな告知には、個々の希望や状況を考慮する必要がある。告知に関して患者、その家族、医療従事者の見解が異なる場合、告知がタイムリーであるかの判断は、とくに複雑となる可能性がある。オーストラリア・ニューカッスル大学のRochelle Watson氏らは、認知症診断がどのタイミングで告知されるべきかについて、告知される側の希望に関する検討を行った。BMC Health Services Research誌2018年8月6日号の報告。