英国3地域で、1989~1994年と2008~2011年の認知症有病率を同一の方法で調べ、そのデータを基に同有病率の予測値を割り出したところ、最近の高齢者のほうが以前の高齢者に比べて認知症リスクが低いことが示された。英国・ケンブリッジ大学のFiona E Matthews氏らが行ったコホート研究の結果、報告された。認知症の有病率は世界的に関心が高く、将来のケア体制整備のためにも、同年齢の人がどれぐらい認知症になるかの推計が必要だが、英国においてはそのエビデンスは10年以上更新されていなかったという。そこで、1989年に始まった英国での認知機能と加齢についてのオリジナル研究「MRC CFAS」を基に、20年後に同一地域・同一方法で認知症有病率を調べ、同有病率に変化があったかを調べた。Lancet誌オンライン版2013年7月16日号掲載の報告より。