脳神経外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:118

コリンエステラーゼ阻害薬およびメマンチンと抗コリン薬の併用の現状

 抗認知症薬と抗コリン薬の併用は、頻繁に行われている。コリンエステラーゼ阻害薬と抗コリン薬の併用は、相互に作用を打ち消し、患者へのベネフィット低下、副作用の増加、ケアコストの増大につながる。米国・ハワイ大学のBrian R Schultz氏らは、アジア太平洋諸国の都市部の病院における、コリンエステラーゼ阻害薬およびメマンチンと抗コリン薬との併用処方の割合を確認した。Psychogeriatrics誌オンライン版2017年4月7日号の報告。

ダイエット飲料で脳卒中・認知症リスクが増加?

 ボストン大学のMatthew P Pase氏らが、Framingham Heart Study Offspringコホートにおいて、甘味飲料の摂取と脳卒中や認知症の発症リスクを調査したところ、ダイエットコーラなどの人工甘味料入り清涼飲料の摂取と脳卒中・認知症リスクとの関連が認められた。なお、砂糖入り飲料の摂取とは関連がみられなかった。Stroke誌オンライン版2017年4月20日号に掲載。

認知症予防、毎日の野菜・果物摂取が大切

 食生活の是正は、潜在的に認知症リスクを軽減する可能性があるが、果物の重要性や認知機能維持に必要な野菜や果物の量については不明である。中国・香港中文大学のAllen T C Lee氏らは、WHOにより推奨されている野菜や果物の1日の最低必要量が、認知症リスクを低下させる独立因子であるかを検討した。Age and ageing誌オンライン版2017年2月10日号の報告。

3つの小児頭部外傷ルール、診断精度が高いのはどれ?/Lancet

 頭部外傷の小児において、CT検査の適応を臨床的に判断する3つのルール(PECARN、CATCH、CHALICE)は、デザインされたとおりに使用された場合の感度は高いことが、オーストラリア・王立小児病院のFranz E Babl氏らが行った前向きコホート研究(APHIRST)による検証の結果、明らかになった。これら3つのルールは、CT検査を行うべき頭部外傷患児の同定に役立つが、これまで外部検証や多施設大規模比較試験は行われていなかった。著者は、「今回の結果は、ルールの導入を検討している医師にとって、重要な出発点となる」とまとめている。Lancet誌オンライン版2017年4月11日号掲載の報告。

急性脳梗塞の血管内治療、2年後も効果が持続/NEJM

 血管内治療は、急性虚血性脳卒中患者の施行後90日時の機能的転帰を改善することが、MR CLEAN試験で確認されているが、この良好な効果は2年時も保持されていることが、本試験の延長追跡評価で明らかとなった。研究の成果は、NEJM誌2017年4月6日号に掲載された。報告を行ったオランダ・Academic Medical CenterのLucie A van den Berg氏らは、「90日時の良好な効果はいくつかの試験やメタ解析で示されているが、長期的な転帰の情報はなく、これらの結果は実地臨床に有益と考えられる」としている。

CAD患者、体重増加で心血管イベント増加/NEJM

 冠動脈疾患(CAD)患者では、体重の変動は従来の心血管リスク因子とは独立に、死亡や心血管イベントの発生割合を高めることが、米国・ニューヨーク大学医学部のSripal Bangalore氏らが実施したTreating to New Targets(TNT)試験の事後解析で明らかとなった。研究の成果は、NEJM誌2017年4月6日号に掲載された。体重変動は、心血管疾患(CVD)のない患者の死亡や冠動脈イベントのリスク因子であることが知られているが、CAD患者のアウトカムへの影響は不明とされていた。

短期の放射線療法+テモゾロミドは、高齢膠芽腫患者の生存を延長(解説:中川原 譲二 氏)-667

高齢者の膠芽腫は予後不良である。70歳以下の患者では、標準放射線療法(60Gy/6週間)+テモゾロミドの追加により生存期間の延長が示されていた。一方、高齢患者にはより楽な短期の放射線療法が通常用いられているが、短期の放射線療法+テモゾロミド併用の有効性は不明であった。カナダ・オデットがんセンターのJames R Perry氏らは、65歳以上の初発膠芽腫患者を対象とした第III相無作為化試験によって、高齢の膠芽腫患者に対する短期の放射線療法+テモゾロミドは、放射線療法単独と比較して生存期間を延長させることを明らかにした(NEJM誌2017年3月16日号)。