“Fantastic Four”の一角に陰り:心筋梗塞例にミネラルコルチコイド受容体拮抗薬は無効(解説:桑島 巌 氏)-1896 提供元:臨床研究適正評価教育機構 ツイート 公開日:2024/12/03 企画協力J-CLEAR 本記事のコメンテーター 桑島 巖( くわじま いわお ) 氏 J-CLEAR理事長 東都クリニック 高血圧専門外来 オリジナルのニュース MI後のスピロノラクトンの日常的使用は有益か?/NEJM(2024/11/29掲載) アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)、β遮断薬、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)、SGLT2阻害薬の4つは心不全の治療薬におけるFantastic Fourとして広く宣伝されてきた。しかし本論文は、その一角を成すMRAの1つスピロノラクトンが心筋梗塞後の心血管死や心不全悪化に対しての効果はプラセボ群と差がなく、有用性を認めなかったという結果を示した。 ログインしてコンテンツへ 新規会員登録はこちら 医師 薬剤師 医学生 その他 医療関係者 記事全文がお読みいただけるようになるほか、ポイントプログラムにもご参加いただけます。 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 桑島 巖先生の他のコメント さじ加減で過降圧や副作用を調整している医師にとっては3剤配合剤の有用性は低い(解説:桑島巌氏) (2024/11/07掲載) 糖尿病、脳卒中合併高血圧でも積極的降圧が有効―とはいうが、COVID-19ロックダウン下の中国で大規模臨床試験を強行したことに驚き(解説:桑島巌氏) (2024/11/01掲載) 降圧薬の服薬は朝でも夕でもどちらでもお好きな時間に〜降圧薬の時間薬理学を無視したトライアル(解説:桑島巖氏) (2022/11/16掲載) 腎除神経術〜6ヵ月追跡で無効、3年追跡で有効の不思議(解説:桑島巌氏) (2022/10/21掲載) 収縮機能の良しあしにかかわらず心不全へのSGLT2阻害薬の有効性を確認、しかし副作用に対する注意は不可欠(解説:桑島巌氏) (2022/09/20掲載) 中等度スタチン+エゼチミブ併用は高用量スタチンに比べて、心血管疾患再発予防に非劣性で、かつ有害事象は少ない:ただしわが国とスタチン用量が異なる点は注意が必要(解説:桑島巖氏) (2022/08/16掲載) 中国人でも積極的降圧の有用性を証明するも、論文としての粗さも目立つ~STEP試験(解説:桑島巖氏) (2021/09/15掲載) 厳格な降圧により心血管イベント抑制、しかし腎機能低下例は多い〜SPRINT追跡最終報告(解説:桑島巖氏)-1397 (2021/06/03掲載) SGLT2阻害薬とGLP-1作動薬の有効性と有害事象をレビュー(解説:桑島巖氏)-1349 (2021/01/29掲載) 高齢者でも積極的なコレステロール低下治療が有用だが個別的治療は常に念頭に置くべき(解説:桑島巌氏)-1323 (2020/12/01掲載) メタボ健診の保健指導に心血管リスク低減効果なし~見直しが必要(解説:桑島巖氏)-1295 (2020/10/12掲載) COVID-19感染拡大予防に対するフィジカルディスタンスの有効性をグローバルな観点から統計学的に証明(解説:桑島巌氏)-1261 (2020/07/22掲載) 漫然とした多剤併用に一石!(解説:桑島巖氏)-1239 (2020/06/08掲載) 拡張期血圧、下がらなくても大丈夫。本当?(解説:桑島巖氏)-1188 (2020/02/13掲載) 芸術に触れる人は長生き(解説:桑島巖氏)-1166 (2020/01/16掲載) 収縮期血圧、拡張期血圧ともその上昇は心血管系発症リスクであることを確認(解説:桑島巖氏)-1099 (2019/08/16掲載) 厳格な降圧でも認知症の増加はない(解説:桑島巖氏)-1004 (2019/02/14掲載) 電子タバコは禁煙に役に立つか?(解説:桑島巖氏)-1003 (2019/02/11掲載) アスピリンの1次予防は、メリットより出血リスクのほうが大きい(解説:桑島巖氏)-1002 (2019/02/05掲載) 高血圧の定義、現状維持であれば1万人あたり5人の脳心血管イベントが発症するという警鐘(解説:桑島巖氏)-989 (2019/01/09掲載) SGLT2阻害薬は動脈硬化性疾患を合併した2型糖尿病には有用かもしれないが日本人では?(解説:桑島巖氏)-988 (2019/01/08掲載) 高価な新薬が安い従来薬に敗れた日:高尿酸血症治療薬フェブキソスタットの屈辱(解説:桑島巌氏)-850 (2018/05/02掲載) 床屋が医者の仕事、再び:ロス・バーバーショップ試験(解説:桑島巖氏)-841 (2018/04/20掲載) 血尿よ、お前もか!-抗血栓薬は慎重に(解説:桑島巖氏)-748 (2017/10/18掲載) SPRINT試験、厳格な降圧でも生活の質は低下せず―しかしあくまでも臨床試験の中での結果であることは銘記すべき(解説:桑島 巖 氏)-728 (2017/09/06掲載) 時速30km以上で走ると車の寿命が短くなる、といっているような結果(解説:桑島 巖 氏)-664 (2017/04/12掲載) 硬膜下血腫例の約半数が抗血栓薬服用、高齢化社会では今後ますます増えることが予想される(解説:桑島 巖 氏)-652 (2017/03/15掲載) ランダム化試験としては不十分、実用化にはさらなる検討が必要(解説:桑島 巖 氏)-645 (2017/02/24掲載) やはり高齢者では、抗血栓薬、糖尿病治療薬で薬物有害事象が多発(解説:桑島 巖 氏)-626 (2016/12/14掲載) 観察研究の限界超えられず:CLARIFY登録観察研究(解説:桑島 巖 氏)-588 (2016/09/07掲載) 糖尿病患者は血圧が低いほうが心筋梗塞になりにくい?しかし降圧治療による結果ではない(解説:桑島 巖 氏)-586 (2016/08/31掲載) SPRINT試験:frailな高齢者でも厳格な降圧が有用であることを示した点で画期的、ただし腎機能の悪化や有害事象も起こりやすい(解説:桑島 巖 氏)-540 (2016/06/06掲載) PATHWAY-2試験:治療抵抗性高血圧例の治療に非常に参考になるが、解釈には十分な注意が必要な研究結果(解説:桑島 巖 氏)-525 (2016/05/11掲載) HOPE-3試験:仮説が不明で、かえって混乱を招く結果となった臨床試験(解説:桑島 巖 氏)-513 (2016/04/11掲載) “糖尿病合併高血圧にはRAS阻害薬”という洗脳から解き放たれるとき(解説:桑島 巖 氏)-487 (2016/02/29掲載) SPRINT試験:厳格な降圧が心血管発症を予防、しかし血圧測定環境が違うことに注意!(解説:桑島 巖 氏)-446 (2015/11/13掲載) EMPA-REG OUTCOME試験:それでも安易な処方は禁物(解説:桑島 巌 氏)-428 (2015/10/10掲載) 働き過ぎは、脳卒中のリスク!(解説:桑島 巌 氏)-408 (2015/09/08掲載) なんと!血糖降下薬RCT論文の1/3は製薬会社社員とお抱え医師が作成(解説:桑島 巌 氏)-384 (2015/07/14掲載) 問診と自己申告で全死亡が予測できる?(解説:桑島 巌 氏)-378 (2015/07/06掲載) 高齢者では、NOACよりもワルファリンが適していることを証明した貴重なデータ(解説:桑島 巌 氏)-358 (2015/05/20掲載) 降圧は「The faster the better(速やかなほど、よし)」へ(解説:桑島 巌 氏)-331 (2015/04/03掲載) ガイドラインでは薬物相互作用を強調すべき(解説:桑島 巌 氏)-322 (2015/03/24掲載) 「2型糖尿病では降圧薬の種類にかかわらず、厳格な降圧そのものが重要」を裏付けるメタ解析(解説:桑島 巌 氏)-314 (2015/02/25掲載) 肥満合併高血圧に対してどの降圧薬が優れているか?:BPLTTCによるメタ解析(解説:桑島 巌 氏)-276 (2014/11/13掲載) ADVANCE-ON試験:一定期間の降圧治療の有無でも、長期的な心血管イベント発症に影響(解説:桑島 巌 氏)-260 (2014/10/14掲載) SIGNIFY試験:サブ解析結果は必ずしも真実ならず(解説:桑島 巌 氏)-252 (2014/09/29掲載) これがなぜLancet に!?(解説:桑島 巌 氏)-242 (2014/09/19掲載) 診察室での血圧測定はもういらない?-高血圧診療は、自己測定と薬の自己調整の時代へ(解説:桑島 巌 氏)-240 (2014/09/17掲載) 高血圧治療は個々のリスク因子合併を考慮した“トータルバスキュラーマネージメント”が重要(解説:桑島 巌 氏)-237 (2014/09/09掲載) 過度な減塩は死亡率を増やすか? 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中等度スタチン+エゼチミブ併用は高用量スタチンに比べて、心血管疾患再発予防に非劣性で、かつ有害事象は少ない:ただしわが国とスタチン用量が異なる点は注意が必要(解説:桑島巖氏) (2022/08/16掲載)
「降圧薬服用患者が大幅に減る見通し、というより減らした」というほうが正確かもしれない:EBMは三位一体から四位一体へ(コメンテーター:桑島 巌 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(203)より- (2014/05/20掲載)