ACE阻害薬とARBの併用は危険!(コメンテーター:桑島 巌 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(151)より- 提供元:臨床研究適正評価教育機構 ツイート 公開日:2013/11/27 企画協力J-CLEAR 本記事のコメンテーター 桑島 巖( くわじま いわお ) 氏 J-CLEAR理事長 東都クリニック 高血圧専門外来 オリジナルのニュース またしてもACE阻害薬+ARBの併用、有効性示せず-糖尿病性腎症-/NEJM(2013/11/22掲載) NEPHRON-Dは、ARB(ニューロタン)を1ヵ月以上服用している糖尿病腎症の症例を、ACE阻害薬(リシノプリル)併用群とプラセボ併用群にランダマイズして追跡したトライアルであるが、併用療法群に高度な高カリウム血症と急性腎障害という生命を脅かす重篤な有害事象が多くみられたため、試験開始から2.2年で安全性の観点から中止された。この結果は、これまでのレニン・アンジオテンシン系抑制薬(ACE阻害薬)、アンジオテンシンI… ログインしてコンテンツへ 新規会員登録はこちら 医師 薬剤師 医学生 その他 医療関係者 記事全文がお読みいただけるようになるほか、ポイントプログラムにもご参加いただけます。 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 桑島 巖先生の他のコメント さじ加減で過降圧や副作用を調整している医師にとっては3剤配合剤の有用性は低い(解説:桑島巌氏) (2024/11/07掲載) 糖尿病、脳卒中合併高血圧でも積極的降圧が有効―とはいうが、COVID-19ロックダウン下の中国で大規模臨床試験を強行したことに驚き(解説:桑島巌氏) (2024/11/01掲載) 降圧薬の服薬は朝でも夕でもどちらでもお好きな時間に〜降圧薬の時間薬理学を無視したトライアル(解説:桑島巖氏) (2022/11/16掲載) 腎除神経術〜6ヵ月追跡で無効、3年追跡で有効の不思議(解説:桑島巌氏) (2022/10/21掲載) 収縮機能の良しあしにかかわらず心不全へのSGLT2阻害薬の有効性を確認、しかし副作用に対する注意は不可欠(解説:桑島巌氏) (2022/09/20掲載) 中等度スタチン+エゼチミブ併用は高用量スタチンに比べて、心血管疾患再発予防に非劣性で、かつ有害事象は少ない:ただしわが国とスタチン用量が異なる点は注意が必要(解説:桑島巖氏) (2022/08/16掲載) 中国人でも積極的降圧の有用性を証明するも、論文としての粗さも目立つ~STEP試験(解説:桑島巖氏) (2021/09/15掲載) 厳格な降圧により心血管イベント抑制、しかし腎機能低下例は多い〜SPRINT追跡最終報告(解説:桑島巖氏)-1397 (2021/06/03掲載) SGLT2阻害薬とGLP-1作動薬の有効性と有害事象をレビュー(解説:桑島巖氏)-1349 (2021/01/29掲載) 高齢者でも積極的なコレステロール低下治療が有用だが個別的治療は常に念頭に置くべき(解説:桑島巌氏)-1323 (2020/12/01掲載) メタボ健診の保健指導に心血管リスク低減効果なし~見直しが必要(解説:桑島巖氏)-1295 (2020/10/12掲載) COVID-19感染拡大予防に対するフィジカルディスタンスの有効性をグローバルな観点から統計学的に証明(解説:桑島巌氏)-1261 (2020/07/22掲載) 漫然とした多剤併用に一石!(解説:桑島巖氏)-1239 (2020/06/08掲載) 拡張期血圧、下がらなくても大丈夫。本当?(解説:桑島巖氏)-1188 (2020/02/13掲載) 芸術に触れる人は長生き(解説:桑島巖氏)-1166 (2020/01/16掲載) 収縮期血圧、拡張期血圧ともその上昇は心血管系発症リスクであることを確認(解説:桑島巖氏)-1099 (2019/08/16掲載) 厳格な降圧でも認知症の増加はない(解説:桑島巖氏)-1004 (2019/02/14掲載) 電子タバコは禁煙に役に立つか?(解説:桑島巖氏)-1003 (2019/02/11掲載) アスピリンの1次予防は、メリットより出血リスクのほうが大きい(解説:桑島巖氏)-1002 (2019/02/05掲載) 高血圧の定義、現状維持であれば1万人あたり5人の脳心血管イベントが発症するという警鐘(解説:桑島巖氏)-989 (2019/01/09掲載) SGLT2阻害薬は動脈硬化性疾患を合併した2型糖尿病には有用かもしれないが日本人では?(解説:桑島巖氏)-988 (2019/01/08掲載) 高価な新薬が安い従来薬に敗れた日:高尿酸血症治療薬フェブキソスタットの屈辱(解説:桑島巌氏)-850 (2018/05/02掲載) 床屋が医者の仕事、再び:ロス・バーバーショップ試験(解説:桑島巖氏)-841 (2018/04/20掲載) 血尿よ、お前もか!-抗血栓薬は慎重に(解説:桑島巖氏)-748 (2017/10/18掲載) SPRINT試験、厳格な降圧でも生活の質は低下せず―しかしあくまでも臨床試験の中での結果であることは銘記すべき(解説:桑島 巖 氏)-728 (2017/09/06掲載) 時速30km以上で走ると車の寿命が短くなる、といっているような結果(解説:桑島 巖 氏)-664 (2017/04/12掲載) 硬膜下血腫例の約半数が抗血栓薬服用、高齢化社会では今後ますます増えることが予想される(解説:桑島 巖 氏)-652 (2017/03/15掲載) ランダム化試験としては不十分、実用化にはさらなる検討が必要(解説:桑島 巖 氏)-645 (2017/02/24掲載) やはり高齢者では、抗血栓薬、糖尿病治療薬で薬物有害事象が多発(解説:桑島 巖 氏)-626 (2016/12/14掲載) 観察研究の限界超えられず:CLARIFY登録観察研究(解説:桑島 巖 氏)-588 (2016/09/07掲載) 糖尿病患者は血圧が低いほうが心筋梗塞になりにくい?しかし降圧治療による結果ではない(解説:桑島 巖 氏)-586 (2016/08/31掲載) SPRINT試験:frailな高齢者でも厳格な降圧が有用であることを示した点で画期的、ただし腎機能の悪化や有害事象も起こりやすい(解説:桑島 巖 氏)-540 (2016/06/06掲載) PATHWAY-2試験:治療抵抗性高血圧例の治療に非常に参考になるが、解釈には十分な注意が必要な研究結果(解説:桑島 巖 氏)-525 (2016/05/11掲載) HOPE-3試験:仮説が不明で、かえって混乱を招く結果となった臨床試験(解説:桑島 巖 氏)-513 (2016/04/11掲載) “糖尿病合併高血圧にはRAS阻害薬”という洗脳から解き放たれるとき(解説:桑島 巖 氏)-487 (2016/02/29掲載) SPRINT試験:厳格な降圧が心血管発症を予防、しかし血圧測定環境が違うことに注意!(解説:桑島 巖 氏)-446 (2015/11/13掲載) EMPA-REG OUTCOME試験:それでも安易な処方は禁物(解説:桑島 巌 氏)-428 (2015/10/10掲載) 働き過ぎは、脳卒中のリスク!(解説:桑島 巌 氏)-408 (2015/09/08掲載) なんと!血糖降下薬RCT論文の1/3は製薬会社社員とお抱え医師が作成(解説:桑島 巌 氏)-384 (2015/07/14掲載) 問診と自己申告で全死亡が予測できる?(解説:桑島 巌 氏)-378 (2015/07/06掲載) 高齢者では、NOACよりもワルファリンが適していることを証明した貴重なデータ(解説:桑島 巌 氏)-358 (2015/05/20掲載) 降圧は「The faster the better(速やかなほど、よし)」へ(解説:桑島 巌 氏)-331 (2015/04/03掲載) ガイドラインでは薬物相互作用を強調すべき(解説:桑島 巌 氏)-322 (2015/03/24掲載) 「2型糖尿病では降圧薬の種類にかかわらず、厳格な降圧そのものが重要」を裏付けるメタ解析(解説:桑島 巌 氏)-314 (2015/02/25掲載) 肥満合併高血圧に対してどの降圧薬が優れているか?:BPLTTCによるメタ解析(解説:桑島 巌 氏)-276 (2014/11/13掲載) ADVANCE-ON試験:一定期間の降圧治療の有無でも、長期的な心血管イベント発症に影響(解説:桑島 巌 氏)-260 (2014/10/14掲載) SIGNIFY試験:サブ解析結果は必ずしも真実ならず(解説:桑島 巌 氏)-252 (2014/09/29掲載) これがなぜLancet に!?(解説:桑島 巌 氏)-242 (2014/09/19掲載) 診察室での血圧測定はもういらない?-高血圧診療は、自己測定と薬の自己調整の時代へ(解説:桑島 巌 氏)-240 (2014/09/17掲載) 高血圧治療は個々のリスク因子合併を考慮した“トータルバスキュラーマネージメント”が重要(解説:桑島 巌 氏)-237 (2014/09/09掲載) 過度な減塩は死亡率を増やすか? 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(2012/08/22掲載) その他の解説記事をみる J-CLEAR(臨床研究適正評価教育機構)とは J-CLEAR(臨床研究適正評価教育機構)は、臨床研究を適正に評価するために、必要な啓発・教育活動を行い、わが国の臨床研究の健全な発展に寄与することを目指しています。 本企画では、J-CLEARの活動の一環として、CareNet.comで報道された海外医学ニュース「ジャーナル四天王」に対し、臨床研究の適正な解釈を発信します。 詳しくはこちら 関連記事 ACE阻害薬とARBの併用療法は心血管疾患発症抑制においてもはや有用でない-ARB史上最大規模の試験「ONTARGET試験」は何をもたらしたか(1)- 医療一般(2008/04/08) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 前糖尿病の肥満へのチルゼパチド、糖尿病発症リスク93%減/NEJM(2024/11/22) 生後2年間のデジタル介入で肥満リスク低下/JAMA(2024/11/22) BRCA1/2病的バリアント保持者における乳がん後の二次原発がんリスク/JCO(2024/11/22) 家庭内のインフル予防、手指衛生やマスクは効果ある?~メタ解析(2024/11/22) 統合失調症患者に対する抗精神病薬の投与経路変更の影響は〜メタ解析(2024/11/22) 「週末戦士」でも脳の健康に利点あり(2024/11/22) 減量薬のアクセス拡大が年4万人以上の米国人の命を救う可能性(2024/11/22) 抗てんかん薬の早期処方が認知症リスクの低さと関連(2024/11/22) [ あわせて読みたい ] 譲れない条件は? 案件探しは「婚活」だ!【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第32回(2021/12/24) 1日の集患数がわかる?「診療圏調査」を信じて開業すると…【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第31回(2021/12/13) Dr.増井の心電図ハンティング2 失神・不整脈編(2021/12/10) 見分けづらい・見逃しやすい疾患特集(2021/12/06) 「後輩に譲りたい」、その先輩心で売価7割減!【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第30回(2021/11/19) 「サードキャリア」という医師の新しい働き方【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第29回(2021/11/08) 不動産ごと引き継いで欲しい!で難易度アップ【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第28回(2021/10/25) 忙しい医師向け、スキマ時間に学べる英語学習アプリ5選【医療者のための英語学習法】(2021/10/22) 税理士の先生の紹介だから安心…、それホント?【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第27回(2021/10/12) きれいにリフォームしても、高く売れるわけじゃないんです【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第26回(2021/09/27)
中等度スタチン+エゼチミブ併用は高用量スタチンに比べて、心血管疾患再発予防に非劣性で、かつ有害事象は少ない:ただしわが国とスタチン用量が異なる点は注意が必要(解説:桑島巖氏) (2022/08/16掲載)
「降圧薬服用患者が大幅に減る見通し、というより減らした」というほうが正確かもしれない:EBMは三位一体から四位一体へ(コメンテーター:桑島 巌 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(203)より- (2014/05/20掲載)