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アリピプラゾール注射剤、維持療法の効果は 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2014/10/21 オーストリア・インスブルック医科大学のW Wolfgang Fleischhacker氏らは、統合失調症患者に対するアリピプラゾール維持療法(持効性注射剤による月1回400mg投与)の、個人的・社会的機能遂行(PSP)への影響を評価するため、2件の無作為化二重盲検試験のデータを分析した。結果、PSP尺度を用いた評価において、維持療法群の機能遂行度が安定的に維持されていたことを報告した。Schizophrenia Research誌オンライン版2014年10月2日号の掲載報告。 検討は、長期治療を必要とする統合失調症患者が参加した2件の無作為化二重盲検試験のデータを分析して行われた。1件は、アリピプラゾールの月1回400mg投与vs. プラセボを52週間検討した試験。もう1件は、アリピプラゾールの持効性注射剤月1回400mg投与vs.経口投与(10~30mg/日)vs.持効性注射剤月1回50mg投与(感度分析のため治療量以下で投与)を38週間検討した試験であった。機能遂行度はPSP尺度を用いて評価し、4領域の下位尺度を比較した。 52週試験では、アリピプラゾール持効性注射剤月1回400mg投与で安定していた403例が、維持療法(月1回400mg投与、269例)またはプラセボ(134例)を受ける群に無作為に割り付けられた。38週試験では、アリピプラゾール経口投与で安定していた662例が、維持療法(月1回400mg投与、265例)、経口投与(266例)、月1回50mg投与(131例)に無作為に割り付けられた。 主な結果は以下のとおり。 ・52週試験では、PSP総スコアのベースライン時からの平均変化量が、維持療法(月1回400mg投与)と比べてプラセボは有意に悪化した(p<0.001)。 ・下位スコアのうち、「個人的・社会的関係」(p<0.001)、「セルフケア」(p<0.01)、「不穏な・攻撃的な行為」(p<0.0001)の悪化が有意であった。 ・38週試験では、PSP総スコアのベースライン時からの平均変化量は、維持療法(月1回400mg投与)と比べて持効性注射剤月1回50mg投与は有意に悪化した(p<0.05)。 ・下位スコアでは、「個人的・社会的関係」(p<0.05)の悪化が有意であった。 関連医療ニュース 統合失調症へのアリピプラゾール持効性注射剤、経口剤との差は? アリピプラゾール経口剤⇒注射剤への切り替え、その安全性は? 統合失調症患者の突然死、その主な原因は 担当者へのご意見箱はこちら (ケアネット) 原著論文はこちら Fleischhacker WW, et al. Schizophr Res. 2014 Oct 2. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 再発・難治性DLBCL、複数の分子標的薬を含む5剤併用療法が有効/NEJM(2024/07/02) 心房細動とその合併症の生涯リスクの2000~22年における経時的変化:デンマークの一般住民を対象とした全国規模のコホート研究(解説:原田和昌氏)(2024/07/02) 臨床現場で認知症やMCI患者のアドヒアランスは把握可能か(2024/07/02) ライフステージごとの運動で健康寿命の延伸を目指す/日医(2024/07/02) プラネタリーヘルスダイエットは地球と人間の健康を促進する(2024/07/02) ニルマトレルビル/リトナビル、long COVIDに対する効果が認められず(2024/07/02) キシリトールの摂取は心血管イベントのリスクを高める(2024/07/02) 問題飲酒につながる仕事の特性(2024/07/02) [ あわせて読みたい ] 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20) カスガ先生の精神科入門[負けるが勝ち!]<上巻>(2012/12/01)