単純ヘルペスへのイノシンプラノベクスの有効性

提供元:ケアネット

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公開日:2015/07/09

 

 中国・西南病院のYi You氏らは、単純ヘルペスに対するイノシンプラノベクスの有効性および安全性を、アシクロビルと比較する3ヵ月間の多施設共同無作為化二重盲検ダブルダミー並行群間比較試験を行った。その結果、イノシンプラノベクスの有効性はアシクロビルと同等で、性器ヘルペスの短期再発率は低いことを示した。ただし著者は、「6ヵ月間の再発率はまだ明らかになっておらず、イノシンプラノベクスは高尿酸血症の副作用についてモニタリングが必要」とまとめている。Journal of Dermatology誌2015年6月号(オンライン版2015年3月26日号)の掲載報告。

 対象は、再発性口唇ヘルペス患者144例および性器ヘルペス患者144例で、次の2群に無作為割り付けされた:
(1)イノシンプラノベクス群:イノシンプラノベクス実薬1回1g、1日4回経口投与+アシクロビル-プラセボ。
(2)アシクロビル群:アシクロビル実薬1回200mg、1日5回経口投与+イノシンプラノベクス-プラセボ。

 主な結果は以下のとおり。

・再発性口唇ヘルペス患者の総症状スコアは、治療第3日および第7日においてイノシンプラノベクス群とアシクロビル群とで有意差は認められなかった。
・有効率も2群間で差はなかった。
・性器ヘルペス患者においても同様に、治療第3日および第7日の総症状スコアはイノシンプラノベクス群とアシクロビル群とで差はなかった。
・性器ヘルペルの臨床的再発率は、3ヵ月間の追跡調査においてイノシンプラノベクス群がアシクロビル群より非常に低かった。
・高尿酸血症の発現率は、イノシンプラノベクス群がアシクロビル群より高かった。

(ケアネット)