双極性障害や統合失調症のバイオマーカー検出の試み:理研BSI 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/10/17 双極性障害と統合失調症の診断マーカーは必要とされている。バイオマーカーの発見の遅れは、薬物治療の効果を混乱させる。理化学研究所 脳科学総合研究センターの影山 祐紀氏らは、薬物治療を行っていない双極性障害と統合失調症患者における血清バイオマーカーを同定するため、メタボローム解析を行った。Psychiatry and clinical neurosciences誌オンライン版2016年9月27日号の報告。 2週間以上向精神薬による薬物治療を受けていない統合失調症患者17例、双極性障害患者9例、うつ病患者9例および健常対照者19例を対象に、キャピラリー電気泳動—飛行時間型質量分析計(CE-TOFMS)を用いて血漿代謝物を分析した。結果について、以前の報告と比較し、代替分析的アプローチを使用し、独立したサンプルセットで検証を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・統合失調症患者において、健常対照者と比較し、低クレアチニンレベル(未補正p=0.016)と高2-ヒドロキシ酪酸レベル(未補正p=0.043)が観察された。これは、以前報告されたデータセットでは変化がみられなかった。 ・双極性障害患者において健常対照者と比較し、シトルリンの有意な減少が認められた(未補正p=0.043)。この知見は、薬物治療中の双極性障害患者の独立したサンプルセットにおいて、複製されなかった。 ・ドパミン代謝物であるN-methyl-norsalsolinolは、双極性障害の候補バイオマーカーとして示唆されたが、他の分析法では検出されなかった。 ・以前、統合失調症のバイオマーカーとして報告されたベタインは、現在のデータセットでも変化はなかった。 著者らは「本予備調査結果は、疾患や薬剤の持続時間のような交絡因子の影響を示唆しているため、プラズマバイオマーカーを検出する際には、慎重にコントロールする必要がある。精神疾患の強力なバイオマーカーを確立するために、さらなる研究が必要である」としている。 関連医療ニュース 統合失調症の新たなバイオマーカー:順天堂大学 統合失調症のバイオマーカーとなりうる低メチル化率:愛媛大 統合失調症の診断・治療に期待!新たなバイオマーカー (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Kageyama Y, et al. Psychiatry Clin Neurosci. 2016 Sep 27. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] GLP-1受容体作動薬、物質使用障害の予防や治療に有効か/BMJ(2026/03/13) 最新の人工股関節、30年後も92%が再置換術不要/Lancet(2026/03/13) nalbuphine:IPFに伴う慢性咳嗽に対する新しいアプローチ(解説:田中希宇人氏/山口佳寿博氏)(2026/03/13) 末梢動脈疾患(PAD)の症状改善にメトホルミンは無効(解説:小川大輔氏)(2026/03/13) PHSは過去のもの?それとも現役?/医師1,000人アンケート(2026/03/13) 胃がん術後の早期経口摂取、ガイドライン記載も実施は2割/日本胃癌学会(2026/03/13) 日本における妊娠および授乳中のブレクスピプラゾール投与、その安全性を評価(2026/03/13) 脳外傷後の迅速な神経リハがアルツハイマー病のリスクを抑制する(2026/03/13) エクソーム解析で家族性高コレステロール血症の遺伝子変異保有者を特定可能(2026/03/13) 身体活動習慣を維持することが中年期の累積ストレスの少なさと関連(2026/03/13) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)