出生時体重がその後のBMIと相関するという報告があるが、遺伝もしくは胎内環境によるのかは不明である。フィンランド・ヘルシンキ大学のAline Jelenkovic氏らが、約8万人の双子のコホートデータを分析したところ、双子の出生時体重と乳児期~成人期のBMIが相関していた。このことから、少なくとも若年成人までは、各々に特有な胎内環境が出生時体重とその後のBMIの関連に重要な役割を果たすことが示唆された。International Journal of Epidemiology誌オンライン版2017年3月19日号に掲載。
17ヵ国の27の双子コホートのデータから、出生時体重と1~49歳におけるBMI測定値の情報のある7万8,642人の双子(一卵性双生児2万635ペア、同性の二卵性双生児1万8,686ペア)のデータをプールした。線形回帰分析を用い、出生時体重とその後のBMIの関連性を個人およびペアで分析した。
主な結果は以下のとおり。
・個人での分析では、出生時体重の1kg増加がBMIの最大0.9増加と線形の相関を示した(p<0.001)。
・ペアでの分析では、回帰係数が個人での分析よりも概して大きかった(出生時体重1kg増加あたり、BMIが最大1.2増加、p<0.001)。
・ペア間の出生時体重とその後のBMIの関連性は、一卵性と二卵性および男性と女性で類似しており、成人期のほうが低かった。
(ケアネット 金沢 浩子)