スマホでSNS、2時間/日以上でうつ病リスク増加:名大 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/07/19 若者の携帯電話使用と思春期の不眠症やうつ病との関連について、名古屋大学の田村 晴香氏らが調査を行った。International journal of environmental research and public health誌2017年6月29日号の報告。 日本の高校生295例(15~19歳)を対象に、横断調査を行った。不眠症およびうつ病の評価には、それぞれアテネ不眠尺度(AIS)、うつ病自己評価尺度(CES-D)を用いた。 主な結果は以下のとおり。 ・携帯電話の所有率は98.6%、2時間/日以上使用していた割合は58.6%、5時間/日以上使用していた割合は10.5%であった。 ・5時間/日以上の使用は、より短い睡眠時間と不眠症に関連していたが(OR:3.89、95%CI:1.21~12.49)、うつ病とは関連していなかった。 ・SNS(OR:3.63、95%CI:1.20~10.98)およびオンラインチャット(OR:3.14、95%CI:1.42~6.95)の2時間/日以上の使用は、それぞれうつ病リスクが高かった。 著者らは「携帯電話の過剰な使用は、不健康な睡眠習慣や不眠症につながる可能性がある。さらに、SNSやオンラインチャットを利用するための過剰な使用は、インターネット検索、ゲーム、動画閲覧のための使用よりも、うつ病の可能性を高める」としている。 ■関連記事 お酒はうつ病リスク増加にも関連 大うつ病性障害の若者へのSSRI、本当に投与すべきでないのか? 不眠症になりやすい食事の傾向 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Tamura H, et al. Int J Environ Res Public Health. 2017;14.pii:E701. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 不眠症重症度質問票(ISI)やアテネ不眠尺度(AIS)に違いはあるか 医療一般(2016/08/29) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 前糖尿病の肥満へのチルゼパチド、糖尿病発症リスク93%減/NEJM(2024/11/22) 生後2年間のデジタル介入で肥満リスク低下/JAMA(2024/11/22) BRCA1/2病的バリアント保持者における乳がん後の二次原発がんリスク/JCO(2024/11/22) 家庭内のインフル予防、手指衛生やマスクは効果ある?~メタ解析(2024/11/22) 統合失調症患者に対する抗精神病薬の投与経路変更の影響は〜メタ解析(2024/11/22) 「週末戦士」でも脳の健康に利点あり(2024/11/22) 減量薬のアクセス拡大が年4万人以上の米国人の命を救う可能性(2024/11/22) 抗てんかん薬の早期処方が認知症リスクの低さと関連(2024/11/22) [ あわせて読みたい ] Dr.水谷の妊娠・授乳中の処方コンサルト(2020/10/10) Dr.長門の5分間ワクチン学(2020/08/10) 岡田正人のアレルギーLIVE(2020/04/10) 開発中の治療法最前線(2020/02/17) 希少疾病・難治性疾患特集 2020(2020/02/03) ~プライマリ・ケアの疑問~ Dr.前野のスペシャリストにQ!【精神科編】(2019/06/15) Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15)