CAR-T療法、難治性・再発B細胞性ALLに承認:FDA 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/09/05 Novartisは、米国食品医薬品局(FDA)が、難治性または2回以上再発した25歳までのB細胞性急性リンパ芽球性白血病(ALL)患者の治療に対し、初のキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法となるtisagenlecleucel(CTL019)を承認したことを2017年8月30日発表した。 tisagenlecleucelのFDA承認は、米国、EU、カナダ、オーストラリア、日本の25施設で行われた、多施設オープンラベル第Ⅱ相ELIANA試験の結果に基づいている。この研究では、68例が登録され、63例の患者で有効性が評価された。結果、tisagenlecleucelによる治療を受けた患者の83%(63例/52例)が、3ヵ月以内に完全寛解(CR)を示した。 ELIANA試験における重篤な副作用は、発熱、呼吸困難、悪心、吐気、下痢などのサイトカイン放出症候群(CRS)と、頭痛、意識障害、せん妄などの神経毒性であった。 Novartisはまた、この特定の患者集団のアクセスを確保するために、メディケアとメディケイド・サービスセンター(CMS)との新たなコラボレーションを発表した。このアプローチは、医療機関の非効率性を排除し、達成された臨床成果に基づいて、薬剤の支払いをサポートする。さらに、CMSと協力して、対象患者が最初の月末までにtisagenlecleucelに反応する場合にのみ、費用を支払うアウトカムベースのアプローチを提供するというもの。tisagenlecleucelの単回投与の薬剤価格は47万5,000ドルである。 ■参考 Novartis(グローバル)メディアリリース FDAプレスアナウンスメント ELIANA試験(Clinical Trials.gov) ■関連記事 CAR-T療法、再発・難治性B細胞性ALL治療に。FDA承認を推奨 (ケアネット 細田 雅之) 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 CAR-T療法が臨床へ、まずは2~3施設でスタート 医療一般(2019/05/07) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 新PCIデバイスbioadaptor、アウトカム改善の可能性/Lancet(2024/11/13) 糞便中ヘリコバクター・ピロリ抗原検査を用いた検診は胃がん予防に有効か(解説:上村直実氏)(2024/11/13) 市中肺炎の入院患者、経口抗菌薬単独での有効性(2024/11/13) 本邦初、がん患者の「気持ちのつらさ」のガイドライン/日本肺癌学会(2024/11/13) 乾癬への生物学的製剤、真菌感染症のリスクは?(2024/11/13) MCIの認知機能改善に、最適な運動とその量は?~ネットワークメタ解析(2024/11/13) 尿路上皮がん1次治療の更新は30年ぶり、ペムブロリズマブ+EV併用療法とは/MSD(2024/11/13) 米国成人の10人に6人は炎症誘発性の食生活(2024/11/13) 急性白血病の発症時点でさまざまな眼科所見が観察される(2024/11/13) [ あわせて読みたい ] 長門流 総合内科専門医試験MUST!2018 Vol.3(2018/08/07) 消化器がん特集(2018/06/21) 肺がん治療、患者と医療者の“スキマ”とは? 第15回【肺がんインタビュー】(2018/05/09) 民谷式 内科系試験対策ウルトラCUE Vol.1(2018/04/07) Dr.大山のがんレク!すべての医療者に捧ぐがん種別薬物療法講義(下巻)(2018/02/07) Dr.大山のがんレク!すべての医療者に捧ぐがん種別薬物療法講義(上巻)(2017/09/07) 肺がん特集まとめインデックス(2017/06/20) 肺がん特集(2017/06/20) 総合内科専門医試験対策 “苦手”科目をクイック復習 2016 (2016/07/29) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.4(2016/06/07)