CDK4/6阻害薬パルボシクリブ、進行・再発乳がんに国内承認 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/09/29 ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区)は2017年9月27日、「手術不能又は再発乳癌」の効能・効果で、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)4/6阻害薬パルボシクリブ(商品名:イブランス)の製造販売承認を取得したと発表。 日本も参加した2つの国際共同第Ⅲ相試験(PALOMA-2試験と PALOMA-3試験)、および海外/国内第Ⅱ相試験の結果、パルボシクリブは進行乳がんに対して内分泌療法との併用にて臨床的に意義のある有効性が認められ、これらの結果を取りまとめ、昨年10月に国内における製造販売承認申請を行った。 パルボシクリブは、世界で初めて米国食品医薬品局(FDA)に承認された経口CDK4/6阻害剤であり、米国をはじめ世界70ヵ国以上で承認されている。 米国においてパルボシクリブは、2013年4月にFDAブレークスルー・セラピーの指定を受け、2015年2月に迅速承認され、2017年3月に正式承認された。現在の米国での適応症は、「HR+HER2-閉経後進行または転移乳がんに対する初回内分泌療法(アロマターゼ阻害薬との併用)」「内分泌療法により疾患が進行したHR+HER2-進行または転移乳がん(閉経の有無を問わない)に対する治療(フルベストラントとの併用)」。 欧州においては、欧州医薬品庁(EMA)により、2016年11月に承認された。適応症は、「HR+HER2-局所進行または転移乳がん(アロマターゼ阻害薬との併用または内分泌療法を受けた患者ではフルベストラントとの併用)」。 レトロゾール、フルベストラントいずれの併用についても、NCCNやASCOなど種々のガイドラインにおいて推奨されている。 ■参考 ファイザー株式会社プレスリリース PALOMA-2試験(Clinical Trials.gov) PALOMA-3試験(Clinical Trials.gov) ■関連記事 パルボシクリブ、乳がんに国内承認申請:ファイザー パルボシクリブ、内分泌療法後に進行した乳がんのPFS延長/NEJM FDA、パルボシクリブのHR+ HER2−転移乳がんへの適応拡大を承認 (ケアネット 細田 雅之) 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 初のCDK4/6阻害薬イブランス、進行乳がん治療をどう変える? 医療一般(2017/12/04) 進行乳がんへのパルボシクリブ+フルベストラント、OSの結果/NEJM ジャーナル四天王(2018/11/01) 早期乳がん術後補助療法でのパルボシクリブ追加、iDFS改善せず(PALLAS)/ESMO2020 医療一般(2020/09/30) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] ATTR型心アミロイドーシス、CRISPR-Cas9遺伝子編集療法が有望/NEJM(2024/12/23) 更年期のホルモン補充療法、心血管疾患のリスクは?/BMJ(2024/12/23) 温水洗浄便座を使用する?しない?その理由は/医師1,000人アンケート(2024/12/23) 38種類の抗うつ薬と自殺リスク、小児に対するブラックボックス警告はいまだに有効か(2024/12/23) 帯状疱疹ワクチン、65歳を対象に定期接種化を了承/厚労省(2024/12/23) TN乳がん術前化学療法への周術期アテゾリズマブ上乗せ、EFSを改善せず/SABCS2024(2024/12/23) 増える成人食物アレルギーと新規アレルゲン、「食べたい」に応えるために/日本アレルギー学会(2024/12/23) 「ストレス食い」の悪影響、ココアで軽減の可能性(2024/12/23) [ あわせて読みたい ] 脳血管内治療STANDARD(2020/12/10) Dr.岡の感染症プラチナレクチャー 医療関連感染症編(2020/02/10) 消化器がん特集(2018/06/21) 肺がん治療、患者と医療者の“スキマ”とは? 第15回【肺がんインタビュー】(2018/05/09) 肺がん特集まとめインデックス(2017/06/20) 肺がん特集(2017/06/20)