日本人肺がんにおける免疫関連有害事象とニボルマブの効果/JAMA Oncol 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2018/03/23 メラノーマにおける免疫関連有害事象(irAE)とPD-1阻害薬の有効性の相関については報告されてるが、非小細胞肺がん(NSCLC)においては明らかになっていない。この研究は、近畿大学を含む複数の機関の診療録データを基に、再発・進行NSCLCにおける、ニボルマブの有効性とirAEの有無の関係を評価した多施設後ろ向き観察研究である。リードタイムバイアスを最小限にするためにランドマーク解析を用いて、関連性を検討している。近畿大学 原谷浩司氏らにより、JAMA Oncology誌2018年Vol.4で報告された。 ・2015年12月~2016年8月に試験施設において2次治療以降でニボルマブの単剤治療を受けた進行・再発NSCLC患者に対し、ランドマーク日(6週間)までのirAE発症の有無で治療効果を比較した。 ・主要評価項目は6週間後の無増悪生存期間(PFS)。副次評価項目は全生存期間(OS)。 主な結果は以下のとおり。 ・105例の患者が解析対象となり、irAEあり群は44例、irAEなしは61例であった。 ・6週間のランドマーク解析によるPFS中央値は、irAEなし群の4.8ヵ月に比べ、あり群では9.2ヵ月で有意に良好であった。 ・多変量解析の結果においても、PFS、OS共に、irAEあり群が有意に良好であった。 CareNet.comでは、筆頭著者である原谷浩司氏による本研究の解説を掲載している。 ■関連記事 筆頭著者原谷浩司氏による本研究の解説「irAEと免疫チェックポイント阻害薬の効果:日本人患者のランドマーク解析」 (ケアネット 細田 雅之) 原著論文はこちら Haratani K,et al.JAMA Oncol.2018;4:374-378. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] パーキンソン病患者数、30年後には約2倍か/BMJ(2025/03/26) 切除不能進行胃がんに対するPD-L1抗体sugemalimab+化学療法の有用性(解説:上村直実氏)(2025/03/26) 非弁膜症性心房細動に対するDOAC3剤、1日の服薬回数は治療効果に影響せず?(2025/03/26) HER2陽性転移乳がん、術後放射線療法でOS改善~SEERデータ(2025/03/26) リンパ腫・骨髄腫に対する新たな免疫治療/日本臨床腫瘍学会(2025/03/26) 高齢NSCLCへのICI、2次治療への移行率と治療成績(NEJ057)/日本臨床腫瘍学会(2025/03/26) ビタミンBが影響を及ぼす神経精神疾患〜メタ解析(2025/03/26) 抗うつ薬は認知症患者の認知機能低下を加速させる?(2025/03/26) [ あわせて読みたい ] 志水太郎の診断戦略エッセンス (2018/03/07) 私が出合ったマジヤバイ胸部画像読本【Dr.倉原の“俺の本棚”】第2回(2018/02/13) Dr.林の笑劇的救急問答13<下巻>(2018/02/07) Dr.大山のがんレク!すべての医療者に捧ぐがん種別薬物療法講義(下巻)(2018/02/07) Dr.林の笑劇的救急問答13<上巻>(2017/10/07) 国立国際医療研究センター総合診療科presents 内科インテンシブレビュー2017 (2枚組)(2017/09/07) Dr.大山のがんレク!すべての医療者に捧ぐがん種別薬物療法講義(上巻)(2017/09/07)