日本人アルツハイマー病患者に対する長期ドネペジル投与の病態変化と安全性 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2018/08/15 アルツハイマー病(AD)患者における、ドネペジル塩酸塩の長期かつ大規模な研究(J-GOLD試験)が実施された。順天堂大学の新井 平伊氏らによる本研究では、これまで2つの中間報告が行われていたが、研究結果の分析が完了し最終報告が行われた。Psychogeriatrics誌オンライン版2018年7月11日号の報告。 本研究では、新規AD治療患者(新たにAD治療を受けた患者)およびAD治療継続患者(試験開始時にADの薬物治療を受けていた患者)を対象としていた。観察期間は、48ヵ月。薬物治療に伴う認知機能の変化および認知症の重症度と、その安全性について評価を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・ベースラインと比較した認知機能の有意な減少は、新規AD治療患者では24ヵ月後、AD治療継続患者では6ヵ月後に認められた。 ・ベースラインと比較し、認知症の重症度が改善または維持された患者の割合は、新規AD治療患者では48ヵ月で59.27%、AD治療継続患者では48ヵ月で57.09%であった。 ・ドネペジル塩酸塩に安全上の大きな問題は認められなかった。 ■関連記事 抗認知症薬は何ヵ月効果が持続するか:国内長期大規模研究 高用量のドネペジル徐放性製剤、日本人に対する評価は 高度アルツハイマー病へのドネペジル投与は続けたほうがよいのか (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Arai H, et al. Psychogeriatrics. 2018 Jul 11. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 ドネペジルの効果が持続する期間は?:国内長期大規模研究 医療一般 日本発エビデンス(2015/08/05) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 心臓以外の大手術前のレニン・アンジオテンシン系(RAS)阻害薬使用継続は少なくとも予後や合併症に悪影響は与えない(解説:浦信行氏)(2024/11/04) 患者数が5年で5倍!心不全診療で取りこぼせない疾患とは/日本心臓病学会(2024/11/04) レトロウイルス感染症-基礎研究・治療ストラテジーの最前線-/日本血液学会(2024/11/04) せん妄で認知症リスク5倍~日本の入院患者26万例のデータ(2024/11/04) 飛行機内でインスリンポンプに軽微な影響が生じる可能性(2024/11/04) 禁煙開始が「遅すぎる」ことはない(2024/11/04) 敗血症患者の半数は2年以内に死亡する(2024/11/04) 肝細胞がんにおけるICI療法後の肝移植の転帰は良好(2024/11/04) [ あわせて読みたい ] トレンド・トーク『肺がん』(2024/06/11) Dr.大塚の人生相談(2024/02/26) 災害対策まとめページ(2024/02/05) IBD(炎症性腸疾患)特集(2023/09/01) 旬をグルメしながらCVIT誌のインパクトファクター獲得を祝福する【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】第63回(2023/08/29) エキスパートが教える痛み診療のコツ(2018/10/11) 医療者向け『学校がん教育.com』(2022/12/01) アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11) アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11) 診療所売買に関心がある方に!マンガ連載をまとめた冊子プレゼント【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第43回(2022/10/17)