日本語版スマートフォン中毒尺度の有用性 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2019/03/27 日本におけるスマートフォン使用は、他の多くの国と同様に若者の間で蔓延しており、時と場所を選ぶことなくオンラインやソーシャルメディアに費やす時間と関連している。ときわ病院の館農 勝氏らは、日本の大学生を対象に、日本語版のスマートフォン中毒尺度短縮版(Smartphone Addiction Scale-Short Version:SAS-SV)のテストを行った。Psychiatry Investigation誌2019年2月号の報告。 日本の大学生602例を対象に、アンケートを実施した。アンケート内容は、人口統計(年齢、性別など)、スマートフォンの所持、インターネット利用(平日と週末のインターネット利用時間、お気に入りのソーシャルネットワーキングサービス[SNS]など)、Youngのインターネット中毒テスト(Young's Internet Addiction Test:IAT)、日本語に翻訳したSAS-SVで構成された。 主な結果は以下のとおり。 ・アンケート回答者数は、573例(男性:180例、女性:393例)であった(平均年齢:19.3±1.3歳)。 ・最も人気のあったソーシャルメディアプラットフォームは、LINE(52.0%)であり、次いでTwitter(36.3%)であった。 ・総IATスコアは、45.3±13.2であり、4.5%が重度(IAT:70以上)であった。 ・平均SAS-SVスコアは、男性で24.4±10.0、女性で26.8±9.9であった。 ・カットオフスコアに基づきスマートフォン中毒陽性であったのは、男性の22.8%、女性の28.0%であった。 ・SAS-SVとIATの合計スコアに相関が認められた。 著者らは「スマートフォンユーザーの増加に伴い、スマートフォン使用に関連する問題も深刻となる。日本語版SAS-SVは、スマートフォン使用の問題を早期発見するために役立つ可能性がある」としている。 ■関連記事 日本人学生のスマートフォン使用とうつ病リスク スマホ依存症になりやすい性格タイプ 日本人小中学生のインターネット利用とうつ病や健康関連QOLとの関連 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Tateno M, et al. Psychiatry Investig. 2019;16:115-120. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 冠動脈疾患へのPCI、FFRガイド下vs.IVUSガイド下/Lancet(2025/04/18) 症候性発作性AFのアブレーション、パルスフィールドvs.クライオバルーン/NEJM(2025/04/18) iPS細胞移植、パーキンソン病患者の脳内でドパミン産生を確認/京大(2025/04/18) カピバセルチブ使用時の高血糖・糖尿病ケトアシドーシス発現についての注意喚起/日本糖尿病学会(2025/04/18) 非専門医による診療機会を考慮、成人先天性心疾患診療ガイドライン改訂/日本循環器学会(2025/04/18) 通院費増で遺伝子変異に関連した治験への参加率が低下、制度拡充が必要/国立がん研究センター(2025/04/18) 双極症における片頭痛と関連する臨床的特徴(2025/04/18) 臓器の生物学的老化の加速は疾患リスクに影響する(2025/04/18) [ あわせて読みたい ] 追憶の研修医時代が手の中でよみがえる本【Dr.倉原の“俺の本棚”】第15回(2019/03/19) Dr.林の笑劇的救急問答14<上巻>(2019/03/15) 志水太郎の診断戦略ケーススタディ(2019/02/15) 今こそ風邪診療を見直す時【Dr.倉原の“俺の本棚”】第14回(2019/02/12) Dr.長尾の胸部X線クイズ 上級編 (2019/01/15) 全医師必携【Dr.倉原の“俺の本棚”】第13回(2019/01/11) Dr.須藤のやり直し酸塩基平衡 (2018/12/15) 僧侶の医師【Dr.倉原の“俺の本棚”】第12回(2018/12/11) 医師が選んだ"2018年の10大ニュース"! 【CareNet.com会員アンケート結果発表】(2018/11/29)