EGFR変異肺がん1次治療におけるエルロチニブ+ベバシズマブの効果(NEJ026)/Lancet Oncol 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2019/04/16 StageIVのEGFR変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)ではEGFR-TKIが標準療法であるが、1年程度で半数に耐性が起こる。そのため、さまざまな併用療法が試みられている。NEJ026はASCO2018で発表されたEGFR変異陽性NSCLCの1次治療に対するエルロチニブとベバシズマブの併用をエルロチニブ単剤と比較した第III相試験であるが、その中間解析の結果がLancet Oncology誌2019年4月8日号で発表された。 ・対象:化学療法歴のないStageIIIB~IVまたは再発のEGFR変異陽性NSCLC患者(PS 0~2)。 ・試験薬:ベバシズマブ3週ごと投与+エルロチニブ連日投与群(BE群) ・対象薬:エルロチニブ単独連日投与群(E群) ・主要評価項目:[主要評価項目]PFS、[副次評価項目]全生存期間(OS)、客観的奏効率(ORR)、病勢制御率(DCR)、奏効期間、安全性、QOLであった。 主な結果は以下のとおり。 ・228例の患者が登録され、BE群とE群に無作為に割り付けられた。(ともにn=114)。 ・追跡期間の中央値は12.4ヵ月であった。 ・主要評価項目であるPFS中央値は、BE群が16.9ヵ月(14.2~21.0ヵ月)、E群が13.3ヵ月(11.1~15.3ヵ月)で、BE群で有意な延長効果が確認された(HR:0.605、95%CI:0.417~0.877、p=0.016)。 ・副次評価項目のうち、ORRはBE群72%、E群66%、DCRはBE群95%、E群96%で両群間に有意差はなかった。 ・Grade3以上の有害事象発現率は、BE群88%、E群46%であった。 ■関連記事 EGFR変異肺がんにおけるエルロチニブ・ベバシズマブ併用第III相試験(NEJ026)/ASCO2018 (ケアネット 細田 雅之) 原著論文はこちら Saito H, et al. Lancet Oncol.2019 Apr 08. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 EGFR陽性肺がん、ベバシズマブとエルロチニブの併用療法はOSを改善したか(NEJ026試験)/ASCO2020 医療一般(2020/06/08) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 脳卒中リスクのある心房細動、asundexian vs.アピキサバン/NEJM(2024/09/18) HFpEF/HFmrEFに、フィネレノンが有効/NEJM(2024/09/18) 標準治療の方法は世界に1つ?(解説:後藤信哉氏)(2024/09/18) 血栓溶解療法にアルガトロバンやGPIIb/IIIa阻害薬の併用は有効か(解説:内山真一郎氏)(2024/09/18) 限局型小細胞肺がんへのデュルバルマブ地固め、OS・PFSサブグループ解析(ADRIATIC)/ESMO2024(2024/09/18) 乳がん脳転移例へのT-DXd、安定/活動性によらず良好な結果(DESTINY-Breast12)/ESMO2024(2024/09/18) JN.1系統対応の次世代mRNA(レプリコン)コロナワクチン、一変承認取得/Meiji Seika(2024/09/18) この20年間、18~26歳で急増しているがんは?(2024/09/18) 統合失調症の全死亡リスク、抗精神病薬LAI vs.経口剤~メタ解析(2024/09/18) 中等症~重症の尋常性乾癬、経口TYK2阻害薬zasocitinibが有望(2024/09/18) [ あわせて読みたい ] アクティブラーニングで英語習得!医療者限定のオンラインプログラム開講(2021/07/15) 総合内科専門医試験オールスターレクチャー 膠原病(2021/07/15) 総合内科専門医試験オールスターレクチャー 消化器(肝胆膵)(2021/07/15) 総合内科専門医試験オールスターレクチャー 感染症(2021/07/15) 総合内科専門医試験オールスターレクチャー 腎臓(2021/06/10) 総合内科専門医試験オールスターレクチャー 循環器(2021/06/10) 総合内科専門医試験オールスターレクチャー 内分泌・代謝(2021/04/20) 総合内科専門医試験オールスターレクチャー 神経(2021/04/20) 総合内科専門医試験オールスターレクチャー 呼吸器(2021/04/20) 総合内科専門医試験オールスターレクチャー 血液(2021/04/20)