国立感染症研究所が9月6日付でまとめた感染症週報(8月19~25日)によると、全国の指定された医療機関(定点)約5,000ヵ所から報告されたインフルエンザおよび伝染性紅斑(リンゴ病)の報告数が、過去5年の同時期(前週、当該週、後週)と比較して「かなり多い」数値となっており、注意が必要だ。
インフルエンザは、全国総数では定点当たりで0.24(報告数:1,157)となり、都道府県別に見ると、前週に引き続き、沖縄県で突出して多く(定点当たり:13.21)、次いで大分県(同:0.47)、三重県(同:0.39)などとなっている。学校では新学期が始まって間もないが、患者数が急増している沖縄県をはじめ、東京都や埼玉県などの首都圏、九州地方などで学級閉鎖や学年閉鎖が報告されている。
伝染性紅斑は、小児科定点報告疾患だが、滋賀県(定点当たり:1.88)、長野県(同1.53)、福岡県(同1.43)などで多くなっている。
このほか、RSウイルス、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、ヘルパンギーナ、流行性耳下腺炎などの小児科定点報告疾患における定点当たり報告数が増加している。手足口病については、依然定点当たり報告数が多い状態で推移しているものの、減少傾向にある。
(ケアネット 鄭 優子)