かかりつけ医のための認知症マニュアル(第2版)刊行/日本医師会

提供元:ケアネット

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公開日:2020/04/14

 

 本邦における認知症者数は、2025年には高齢者の5人に1人となると推計される。認知症者の日常診療における留意点をまとめた『かかりつけ医のための認知症マニュアル(第2版)』の刊行を、4月1日の日本医師会定例会見で江澤 和彦氏(常任理事)が発表した。2015年の初版発行から5年が経過したことを受け、国の認知症対策・制度の変化や新たなエビデンスを反映し、より実践的な内容としている。

 第2版の章構成と改訂ポイントは以下の通り。

第1章 認知症施策の現状について
 2015年公表の「新オレンジプラン」や2019年策定の「認知症施策推進大綱」等新たな施策について概要を解説。

第2章 認知症の診断と評価指標
 2017年に発表されたレビー小体型認知症の診断基準のほか、新たな評価指標を盛り込み、かかりつけ医が知っておきたい各診断・評価法を網羅。

第3章 認知症の治療と症状への対応
 2017年発行の「認知症疾患診療ガイドライン2017」とDSM-5に準拠しつつ、よりかかりつけ医の日常診療に即した形で、原因疾患の鑑別ポイントや治療法を解説。

第4章 認知症の予防
 新たなエビデンスを盛り込み、予防対策を発症予防(第1次予防)、早期発見・早期治療(第2次予防)、進行防止(第3次予防)の3つに分けて解説。

第5章 かかりつけ医を中心とした認知症の人にやさしい地域づくり
 2017年の改正道路交通法による、高齢者の運転免許更新に関する診断書作成の留意点のほか、医療・介護保険の活用におけるかかりつけ医の役割、各種書類の作成方法などについても解説している。

 なお、本マニュアルは株式会社社会保険研究所より、一冊1,100円(税込)で発売されている。

(ケアネット 遊佐 なつみ)