MSDは、2020年9月10日、抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(一般名:キイトルーダ)について、切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がんに対する製造販売承認事項一部変更承認申請を行った。
今回の製造販売承認事項一部変更承認申請は、治療歴のない切除不能な進行・再発のMSI-Highまたはミスマッチ修復機能欠損(dMMR)を有する結腸・直腸がん患者を対象とする多施設共同無作為化非盲検対照薬比較試験であるKEYNOTE-177のデータ等に基づいたもの。
ペムブロリズマブは、2017年2月15日に国内販売を開始し、これまでに「悪性黒色腫」「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」「再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫」「がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌」「がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形がん(標準的な治療が困難な場合に限る)」「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」「再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌」「がん化学療法後に増悪したPD-L1陽性の根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌」の効能・効果について承認を取得している。また、乳がん、前立腺がん、胃がん、肝細胞がん、小細胞肺がん、子宮頸がん、進行性固形がんなどを対象とした後期臨床試験が進行中である。
(ケアネット 細田 雅之)