アテゾリズマブおよびベバシズマブ、肝細胞がんに国内承認/中外

提供元:ケアネット

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公開日:2020/10/07

 

 中外製薬はアテゾリズマブ(商品名:テセントリク)およびベバシズマブ(商品名:アバスチン)について、切除不能な肝細胞がん(HCC)に対する適応追加の承認を、2020年9月25日、厚生労働省より取得したと発表。同治療は、2020年4月に優先審査に指定され、承認申請より7ヵ月での承認取得となった。

 今回の承認は、全身薬物療法未施行の切除不能なHCCを対象に実施された第III相試験IMbrave150試験の成績に基づいている。アテゾリズマブとベバシズマブの併用療法は、ソラフェニブ単剤と比較し、死亡リスクを42%、病勢進行または死亡リスクを41%減少させた(OSハザード比:0.58、95%CI:0.42~0.79、p=0.0006[層別log-rank検定])(PFSハザード比:0.59、95%CI:0.47-0.76、p<0.0001[層別log-rank検定])。アテゾリズマブとベバシズマブが投与された329例中276例(83.9%)に副作用が認められ、主な副作用(10%以上)は高血圧、蛋白尿、疲労、AST増加、そう痒症、注入に伴う反応、下痢、ALT増加、食欲減退であった。本試験成績は、2020年5月14日にNew England Journal of Medicine誌に掲載された。

(ケアネット 細田 雅之)