米国で2020年12月21日~2021年1月10日に初回投与されたModernaのCOVID-19ワクチン接種404万1,396回で、10例(2.5例/100万回)にアナフィラキシーが発現し、9例は15分以内、1例は45分後に発現したことを、米国疾病予防管理センター(CDC)が2021年1月22日に発表した。
米国では2021年1月10日の時点で、ModernaのCOVID-19ワクチンの1回目の投与が404万1,396人(女性246万5,411人、男性145万966人、性別不明12万5,019人)に実施され、1,266例(0.03%)に有害事象が報告された。そのうち、アナフィラキシーを含む重度のアレルギー反応の可能性がある108例を調査した。これらのうち10例(2.5例/100万回)がアナフィラキシーと判断され、うち9例はアレルギーまたはアレルギー反応の既往(薬剤6例、造影剤2例、食物1例)があり、そのうち5例はアナフィラキシーの既往があった。
アナフィラキシー発現例の年齢中央値は47歳(範囲:31~63歳)。接種から症状発現までの中央値は7.5分(範囲:1〜45分)で、9例が15分以内、1例が45分後であった。10例すべてがアドレナリン(エピネフリン)を筋肉内投与された。6例が入院(うち集中治療室が5例、そのうち4例が気管内挿管を要した)し、4例が救急科で治療を受けた。その後の情報が入手可能な8例は回復もしくは退院した。アナフィラキシーによる死亡は報告されていない。
アナフィラキシーではないと判断された98例のうち、47例は非アナフィラキシー性のアレルギー反応、47例は非アレルギー性の有害事象と判断され、4例は評価に十分な情報が得られなかったという。
(ケアネット 金沢 浩子)