末梢性T細胞リンパ腫および皮膚T細胞性リンパ腫に、デニロイキン ジフチトクス国内承認/エーザイ

提供元:ケアネット

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公開日:2021/03/30

 

 エーザイは、2021年3月23日、デニロイキン ジフチトクス(商品名:レミトロ)について、「再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫」、「再発又は難治性の皮膚T細胞性リンパ腫」の効能効果で日本における製造販売承認を取得したと発表。

 この承認申請は、再発または難治性の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)および皮膚T細胞性リンパ腫(CTCL)の患者を対象に国内で実施された多施設共同非盲検単群II相205試験などの結果に基づいて行われた。205試験の結果、PTCLおよびCTCL患者全体(36例)の奏効率(ORR)は、36.1%(95%CI: 20.8~53.8)であり、事前に設定した閾値奏効率を統計学的に有意に上回り、主要評価項目を達成した。PTCL(17例)およびCTCL(19例)のORRは、それぞれ41.2%、31.6%であった。本試験で認められた上位5つの主な治療発現有害事象は、AST増加(89.2%)、ALT増加(86.5%)、低アルブミン血症(70.3%)、リンパ球減少症(70.3%)、発熱(51.4%)であった。

 デニロイキン ジフチトクスは、インターロイキン-2(IL-2)とジフテリア毒素の部分配列からなる融合タンパク質で、腫瘍細胞表面上のIL-2受容体と特異的に結合する。細胞内に移行したジフテリア毒素断片がタンパク質合成を阻害し、細胞死を誘導することで抗腫瘍効果を示すと考えられている。

(ケアネット 細田 雅之)