高齢者や病中・病後の患者さんなど飲み込む力、すなわち嚥下機能が落ちている患者さんにとって薬を飲みこむことは一仕事であり、場合によっては服薬中断など服薬コンプライアンスを悪化させる原因となる。こうした身体状況に対処できる工夫はあるだろうか。
田辺三菱製薬株式会社は、選択的DPP-4阻害剤テネリグリプチン(商品名:テネリアOD錠20mg、同錠40mg)について、6月18日に薬価基準に収載され、発売したと発表した。
同社は、高齢の患者さんや嚥下機能が低下した患者さん、また、水分の摂取制限が必要な患者さんにおける、さらなる利便性や服薬コンプライアンスの向上を目指し、口腔内崩壊錠(OD錠)の開発を行い、本年2月に同薬剤の製造販売承認を取得していた(「テネリア錠20mg」は2012年6月に、「同錠40mg」は2018年8月に製造販売承認を取得)。
同社では、治療薬の研究・開発・提供を通じ、「2型糖尿病治療における新たな選択肢を提供し、糖尿病治療により一層貢献していく」と抱負を語っている。
製品概要
製品名:テネリアOD錠 20mg/同OD錠 40mg
一般名:テネリグリプチン
効能・効果:2型糖尿病
用法・用量:通常、成人にはテネリグリプチンとして20mgを1日1回経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら40mg1日1回に増量することができる。
薬価:20mg 1錠 134.70円/40mg 1錠 202.50円
製造販売承認日:2021年2月5日
薬価基準収載日:2021年6月18日
発売日:2021年6月18日
製造販売元:田辺三菱製薬株式会社
(ケアネット 稲川 進)