成人片頭痛患者に関連する障害への抗カルシトニン遺伝子関連ペプチド(抗CGRP)モノクローナル抗体の効果を調査するため、インド・IQVIAのPrashant Soni氏らは、ランダム化比較試験のシステマティックレビューおよびネットワークメタ解析を実施した。The Clinical Journal of Pain誌オンライン版2021年8月23日号の報告。
2020年5月までに報告された文献をMEDLINE、Embase、Cochrane Central Register of Controlled Trialsより検索し、臨床試験レジストリの追加レビューを行った。頭痛関連の障害を評価するための片頭痛障害評価(MIDAS)スコアのベースラインからの変化を評価した。ネットワークメタ解析は、OpenBUGSとRを用いてベイズフレームワークで実施し、治療効果比較の研究間の不均一性を考慮し、変量効果モデルを用いた。
主な結果は以下のとおり。
・全体で41件の研究(ランダム化比較試験9件より片頭痛患者7,095例)において、12週間以上の治療コースが含まれていた。
・フレマネズマブ(675+225+225mgおよび225+225+225mg月1回投与)は、エレヌマブ(70mgおよび140mg月1回投与)、ガルカネズマブ(120mgおよび240mg月1回投与)、低用量フレマネズマブ(225mgおよび675mgの単回投与)と比較し、ベースラインからのMIDASスコア(中央値)の変化が大きく、慢性および反復性片頭痛の障害を軽減するうえで、効果的であった。
著者らは「成人片頭痛患者の短期予防に対し、フレマネズマブは、他の抗CGRPモノクローナル抗体と比較し、機能改善効果に優れていることが示唆された」としている。
(ケアネット)