ファイザー製コロナワクチン、3回接種でオミクロン株にも効果

提供元:ケアネット

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公開日:2021/12/10

 

 米国・ファイザー社は、12月8日に発表したプレスリリースで、現在拡大が懸念されているオミクロン株に対する同社の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンの効果を調べた研究結果を公表した。それによると、初回接種(2回)では、野生株と比べ、オミクロン株に対する中和抗体力価が大幅な減少を示し、オミクロン株への保護効果が十分ではない可能性があるという。ただ、3回目の追加接種により、従来株と同等の効果が得られることも示された。同社は、より多くの人がまずは初回接種を完遂すると共に、COVID-19拡大防止には追加接種が必要であるとしている。

 今回公表したのは予備的な実験データの段階だが、初回接種までの中和抗体力価は、野生株や従来の変異株などに比べ、オミクロン株に対しては有意に減少していたが、3回目の追加接種により、初回接種の25倍まで増強され、従来株並みの高い保護レベルが観察されたという。ファイザー社は、「初回接種によるコロナ重症化予防には引き続き有用だが、追加接種によりオミクロン株も含めたより高い予防効果が得られる可能性がある」とし、各国で進められている追加接種が、引き続きCOVID-19拡大防止に対する最善策であるとの見解を示した。

 同社では、追加接種後のオミクロン株に対する中和抗体の持続性などを検討するため、さらにデータ収集を進めることにしている。

(ケアネット 鄭 優子)