コロナ禍の生活変化の第1位は「毎日のストレス」/アイスタット

提供元:ケアネット

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公開日:2022/03/07

 

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染増加により、約3年にわたり私たちの生活には、さまざまな制約が発生した。これにより、私たちの日常生活に大きな変化は起こったのであろうか。

 株式会社アイスタットは2月18日に全国アンケートを行った。アンケートは、セルフ型アンケートツール“Freeasy”を運営するアイブリッジ株式会社の全国の会員30~69歳の300人が対象。

調査概要

形式:WEBアンケート方式
期日:2022年2月18日
対象:セルフ型アンケートツール“Freeasy”の登録者300人(30~69歳/全国)を対象

アンケート結果の概要

・コロナ第1波(2020年3月~5月頃)~第6波(2022年1月頃~)のうち、生活に影響があった時期は「第1波」の39%が最多
・コロナ禍生活で失ったものがある(ダメージを受けたものがある)割合は8割を超える
・コロナ禍前と比べ、生活が変化(悪化)したこと
第1位:日常生活のストレスの増加(54.7%)
第2位:収入の減少(31.7%)
第3位:体重の増加(28.7%)
第4位:雇用・働き方の悪化(28.0%)
第5位:食費・食生活の悪化(20.7%)
第6位:同居者・家族との関係、コミュニケーション(17.7%)

日常生活のストレスはいまだに解消されていない

 質問1で「生活に影響があった時期」(複数回答)を聞いたところ、「第1波」(2020年3月~5月頃)の39.0%が最も多く、「第5波」(2021年7月~9月頃)が29.3%、「影響した時期はない」が29.0%の順で多かった。また、「生活に影響があった人」を回答データから分類してみたところ、「影響あり」は71%、「影響なし」は29%で、約7割の人が生活に「影響あり」と回答していた。

 質問2として「コロナ禍生活で失ったもの(ダメージを受けたもの)」(単回答)について聞いたところ、「ややある」が36.0%で最も多く、「しいて言えばある」が25.3%、「まったくない」が15.7%の順だった。大きく有無別に分類すると「ある」は84.3%、「ない」は15.7%で回答者の多くが犠牲を強いられている結果だった。また、属性別に「とてもある」と回答した人は「30代」、「無職・主婦・その他」、「生活に影響があった時期は第3波(2020年11月~2021年3月頃)」が最も多かった。いわゆる社会的弱者などへの影響が考えられた。

 質問3として「コロナ禍前との比較での生活の変化」について、6つの質問(単回答)を聞いたところ以下の結果だった。
1)日常生活のストレス
「増えた」(54.7%)、「変わらない」(42.0%)、「減った」(3.3%)
2)収入
「変わらない」(64.7%)、「減った」(31.7%)、「増えた」(3.7%)
3)体重
「変わらない」(63.0%)、「増えた」(28.7%)、「減った」(8.3%)
4)雇用・働き方(無職・主婦は生活様式)
「変わらない」(67.7%)、「悪くなった」(28.0%)、「良くなった」(4.3%)
5)食費・食生活
「変わらない」(69.7%)、「悪くなった」(20.7%)、「良くなった」(9.7%)
6)同居者・家族との関係、コミュニケーション(単身では知人・友人との関係)
「変わらない」(73.7%)、「悪くなった」(17.7%)、「良くなった」(8.7%)

 生活の変化についてマイナス志向(悪化)の回答に着目すると、悪化率が最も高かった内容は「日常生活のストレスの増加」(54.7%)、「収入の減少」(31.7%)、「体重の増加」(28.7%)だった。

 アンケートの結果から今後COVID-19そのものの治療だけでなく、心の治療への転換も待たれるところである。

(ケアネット 稲川 進)