ユルトミリス、全身型重症筋無力症の適応追加

提供元:ケアネット

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公開日:2022/08/30

 

 アレクシオンファーマは、「ユルトミリス点滴静注300mg」「ユルトミリスHI点滴静注300mg/3mL」「ユルトミリスHI点滴静注1100mg/11mL」(一般名:ラブリズマブ[遺伝子組み換え]、以下ユルトミリス)について、成人の全身型重症筋無力症(gMG)に対する適応追加の承認を、2022年8月24日付で取得したことを発表した。

 ユルトミリスは、最初で唯一の長時間作用型抗補体C5抗体であり、速やかかつ全面的・持続的に終末補体を阻害する。成人の患者において、導入期として初回投与、維持期として初回投与2週後投与、以降8週間ごとに静脈内投与される。

 今回の承認は、国際共同第III相試験(CHAMPION-MG)の結果に基づくもの。この試験では、第26週の筋無力症総スコア(MG-ADL:Myasthenia Gravis-Activities of Daily Living Profile)におけるベースラインからの変化の主要評価項目において、ユルトミリスがプラセボよりも優れていたことが示された。非盲検延長による長期追跡結果においては、ユルトミリスの治療効果が60週間にわたって観察された。ユルトミリスを投与された患者における最も一般的な有害事象は、悪心、頭痛および下痢だった。

 国際医療福祉大学の村井 弘之氏は、次のように述べている。「C5阻害は、gMGに対応する実証済みのアプローチだ。ユルトミリスの適応追加は日本のgMGコミュニティにとって重要な進歩であり、患者と医療従事者に新しい長時間作用型C5補体阻害剤を提供することにより、現在の治療よりも年間の投与回数を減らし、60週間にわたり日常生活が改善される効果が持続した」。

(ケアネット 野辺 加織)