SNS依存が大学生の学業成績に及ぼす影響

提供元:ケアネット

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公開日:2023/03/10

 

 依存症では、身体的または心理的な極度の渇望および没頭を生じるが、近年、若者世代においてソーシャルメディア依存症が問題となっている。エチオピア・Mettu UniversityのAman Dule氏らは、SNSサービスの1つであるFacebookに対する依存状態と大学生の学業成績との相関関係を評価した。その結果、若者のFacebook依存度は高く、このことは学業成績低下だけでなく、精神的ウェルビーイングや自尊心の低下などとも関連していることを報告した。著者らは、学生におけるSNS依存による悪影響を減少させるためにも、大学などの教育機関は、安全な使用促進につながるしっかりとした方針を整備すべきであろうとしている。PLOS ONE誌2023年2月6日号の報告。

 2021年12月1日~30日、システマティックランダムサンプリングを用いて募集した大学生422人を対象に、横断的研究を実施した。Facebookに対する依存度はBergen Facebook Addiction Scale(BFAS)、自尊心はRosenberg自尊感情尺度(RSES)、不安抑うつ症状は病院不安抑うつ尺度(HADS)、学習習慣はStudy Habit Questionnaire(SHQ)を用いて評価した。データ分析には、SPSS version 23.0を用いた。

 主な結果は以下のとおり。

・対象者の平均年齢は23.62±1.79歳、男性の割合は51.6%であった。
・対象者の大半にFacebook依存が認められ、Facebook依存と学業成績の低下および不安、抑うつ症状などとの正の相関が認められた。

(鷹野 敦夫)