コーヒー摂取と体重増減、疾患リスクとの関連を調査した研究は多いが、新たにカフェイン摂取量に加え、砂糖・ミルクの添加が体重増減と関連するかを調べた研究結果がThe American Journal of Clinical Nutrition誌オンライン版2023年10月1日号に掲載された。
研究者らは、米国の3つの大規模前向きコホートNurses' Health Study(1986~2010年)、Nurses' Health Study II(1991~2015年)、Health Professional Follow-up Study(1991~2014年)を用いた。砂糖、クリーム、非乳製品コーヒークリームの添加を考慮したうえで、コーヒー消費量、カフェイン摂取量と体重変化との関連を調べた。また、コーヒー以外の飲料や食品に砂糖を加えることと体重変化との関連、それがカフェインやコーヒー摂取量と関連しているかについても検討した。
主な結果は以下のとおり。
・無糖カフェイン入りコーヒーの摂取が1日1杯増加するごとに、4年間の体重は-0.12kg(95%信頼区間[CI]:-0.18~-0.05)、無糖カフェインレスコーヒーでは-0.12kg(95%CI:-0.16~-0.08)となった。
・クリームや非乳製品コーヒークリームを加える習慣は、体重変化と有意な関連はなかった。
・ティースプーン1杯の砂糖を加えることは、0.09kg(95%CI:0.07~0.12)の体重増加と関連していた。
・層別解析では、年齢が若いほど、またベースラインのBMIが高いほど、観察された関連性の大きさがより強くなることが示唆された。
・コーヒーおよびカフェイン摂取量は、いずれもほかの飲料または食品の砂糖添加と体重変化との関係に影響しなかった。
研究者らは「無糖のカフェイン入り、カフェインレスコーヒーの摂取量の増加は、体重減少と相関していたが、砂糖を加えることで体重管理に対するコーヒーの有益性を打ち消し、さらなる体重増加を招いた」とした。
(ケアネット 杉崎 真名)