最近の研究では、カフェイン摂取がうつ病リスク低下と関連していることが示唆されている。しかし、どの時間帯でのカフェイン摂取がうつ病リスクと関連しているかは、よくわかっていない。中国・山東中医薬大学のJiahui Yin氏らは、さまざまな時間帯におけるカフェイン摂取とうつ病リスクとの関連を調査した。その結果、早朝にカフェインを摂取した人は、うつ病有病率が低く、早朝以外の時間帯にカフェインを摂取する人は、うつ病有病率が高いことを報告した。Journal of Affective Disorders誌11月号の報告。
米国の成人2億1,800万人を重みづけした米国健康栄養調査より抽出した施設に入居していない成人を対象に、横断的研究を実施した。さまざまな時間帯におけるカフェイン摂取とうつ病リスクとの関連を調査するため、共変量調整サンプル加重回帰を用いた。
主な結果は以下のとおり。
・早朝(5:00~8:00)以外の時間帯でのカフェイン摂取は、うつ病有病率の高さとの関連が認められた(未調整オッズ比[OR]:1.08、95%信頼区間[CI]:1.05~1.11、調整後OR:1.03、95%CI:1.00~1.06)。
・早朝にカフェインを摂取した人は、そうでなかった人と比較し、うつ病有病率が低かった(未調整OR:0.75、95%CI:0.67~0.85、調整後OR:0.86、95%CI:0.75~0.99)。
(鷹野 敦夫)