能登半島地震、医療の復旧支援を厚労大臣に要請/日医

提供元:ケアネット

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公開日:2024/03/15

 

 日本医師会会長の松本 吉郎氏が、2024年3月13日の定例記者会見で、能登半島地震に対する「地域医療、地域包括ケアシステムの復旧支援に関する要請書」を厚生労働大臣の武見 敬三氏に3月8日に直接提出し、長期的な財政支援を要請したことを報告した。

 石川県を中心として多数の病院、診療所、介護施設が深刻な被害を受け、今なお本格復旧には至っていない。そこで、大臣との会談で、(1)災害復旧費補助金などによる支援、(2)被災地の医療・介護従事者の確保、(3)他省庁との連携、の3点について配慮を要請し、補助にあたっては被災医療機関が公的か民間かを問わず、事業者負担が極力最小限に抑えられるように求めたという。

 とくに、避難者が能登半島に安心して帰還できるよう、離職が相次ぐ看護師や事務職員の確保を含めた被災地の医療機関への支援が不可欠だと強調した。

 武見氏は要請書の内容について一定の理解を示し、避難者が元の居住先に戻るためには医療機関や介護施設が復旧している必要があるため、エッセンシャルワーカーの住居確保を優先的に対応していくという意向を示したという。

 最後に、「石川県庁のとりまとめによると、災害関連死は1月下旬に15例発生したものの、JMATが多数派遣された2~3月には発生していない。災害救助法の医療関連の適用期間を必要に応じて延長するよう求めつつ、医療ニーズの変化に応じてJMAT派遣を継続していきたい」とまとめた。

(ケアネット 森 幸子)