ファイザーは2024年3月26日、イノツズマブ オゾガマイシン(商品名:ベスポンサ)について、小児の再発又は難治性のCD22陽性急性リンパ性白血病(ALL)に対する国内における医薬品製造販売承認事項一部変更承認を取得した。今回の承認は、小児の再発・難治ALLを対象とした2つの医師主導治験、国内第I相試験(INO-Ped-ALL-1試験)および海外第I/II相試験(ITCC-059試験)の結果に基づいている。
小児ALLは小児期の造血器悪性疾患の中で最も高頻度にみられ、2〜5歳に発症することが多い。小児10万人当たり年間3〜4人が発症し、日本では年間約500人の小児が新規に診断されている。
INO-Ped-ALL-1試験およびITCC-059試験では、同剤の高い完全寛解率と微小残存病変(MRD)陰性率が認められ、寛解持続期間、造血幹細胞移植(HSCT)または CAR-T細胞療法への移行率、無イベント生存率(EFS)、全生存期間(OS)、非寛解または再発の累積発生率も良好な結果が得られた。また、両試験において本剤は、成人患者と同様に管理可能な安全性プロファイルを示した。
(ケアネット 細田 雅之)